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気になるお酒

2018年3月17日 (土)

どぶろくスタンダードは一度は呑んでみる価値のある酒です。

僕は今までどぶろくを飲んだことはほとんどなかったのですが、先日東武デパートの酒売場で、そこの販売員をしている鈴木里香さんの強いお勧めで、初めてどぶろくを買いました。このどぶろくは普通のどぶろくとは違うものだそうで、いま大人気で東武に入荷すると、あっという間に売り切れるほどだそうです。見た目は白いにごり酒で何が違うのか飲んでみないとわからないので、買うことにしました。

 

このお酒は岩手県の遠野市にある民宿「とおの」のオーナーである佐々木要太郎さんが造っているどぶろくで、種類はどぶろく・スタンダードと水酛と生酛の3種類しかありませんが、この日はスタンダードしかなかったので、それを購入しました。下の写真がそのどぶろくです。 

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このお酒の酒質として記述されているのはお米が遠野1号とアルコール度数14度だけで、そのほかのことは何も書いてありません。早速飲んでみましたが、口に含むとまずさわやかな甘みが来ると同時に、甘酒やおかゆのようなつぶつぶの舌触りを感じるけど、中ほどに来るとつぶつぶ感が亡くなり、炭酸ガスによるシュワシュワ感と酸味と旨みが混じった新しい味わいを感じたと思おうとスーッと消えてしまいます。後味が良いので何杯でも飲めてしまうどぶろくでした。味の濃いお料理にも合わせることができる不思議なお酒です。この味ならお料理と一緒に出しても全く違和感はありません。ですからフレンチやイタリアンのシェフからも認められているようです。 

不思議なことに日本酒の澱酒のような生酒ぽい味がしなくて、全体的にはさわやかでありながら、適度な旨みと切れを感じる上品さなあります。これで、4合瓶で2200円で、少し高めですが十分その価値を感じました。飲んだバランスの感じでは、精米度は50から60%でないかと思いましたが、わかりません。

 

スタンダードは協会酵母を使った速醸の造りで、2200円/720mlですか、この他には酒母が水酛造りのどぶろく2700円/720mlと生酛造りどぶろく3300円/720mlがあるそうですが、飲んだことがないのでどんな味高はわかりません。写真を見つけましたので載せておきます。絶対に飲んでみたいと思います。

 

どぶろく水酛             どぶろく生酛
 

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<どぶろくが生まれた経緯について>

 

まず、どんな経緯でこのどぶろくガ生まれたのかをご紹介しましょう。まず要太郎さんのお写真を付けておきますが、僕はお逢いしたことがないので、インターネットからお借りしました。

 

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佐々木要太郎さんは遠野市で4代続く民宿の「とおの」の長男として1981年に生まれましたので、現在は37歳だと思います。彼は実家が民宿をやっているのが嫌でしょうがなかったそうです。それは朝早くから仕事をして休みらしい休みもなく家族で旅行したこともほとんどなかったからです。だから、サラリーマンにあこがれて、高校を出ると同時に盛岡に出て就職先を探し、検査技師をやったり、電話機販売のの営業マンをしたりして、曲がりなりにも通信関係のサラリーマン生活をして結婚もして子供もいたそうです。でもいろいろな事情で妻と離婚することになり、娘を引き取ることになって、子育てをしながら会社勤めをするのは難しいと考えていた時に、父親から実家に戻って一緒に仕事をやらないかとお誘いがあって戻ったそうです。

 

父親としては民宿の事業を新しく発展させたいと考えていた時に、遠野市がどぶろくの特区になるということを聞き、どぶろく造りをすれば新しい事業が立ち上げられるが、免許の申請が必要なので、これを息子にやらせれば、一挙両得と思ったそうです。どぶろくの特区が認定されたのは2003年ですが、要太郎さんは2002年に実家に戻って一緒に仕事を始めたそうです。

 

遠野地区はむかしからどぶろくの製造が盛んで、この地では「どべっこ」と呼ばれていたそうで、どぶろくを造ったことがない要太郎さんは他の人に教わってどぶろくを造って、民宿で飲ませるようになったのですが、ある時、新潟の杜氏に「こんなまずい酒は飲めるものではない」と怒られたれたので、造りを基本から勉強しようと岩手県の工業センターなどに教えをくたのですが、一番教えを受けたのが奈良県の久保本家酒造の杜氏で生酛純米酒の造りの名手の加藤さんだったそうです。加藤さんに教わったのは米のすべてを溶かしきることだったそうで、それまでは米のいい部分だけを抽出しようとしていたそうで、これから大きく造りが変わることになります。この時期がいつのことだかはわかりませんが、どぶろくを初めて作ったのは2004年で、どぶろくの免許を取ったのが、2005年で、宿泊設備を備えたレストラン「とうの屋 要(よう)」を造ったのが2011年ですからその前あたりではないかと思われます。

 

実はどぶろくの質が上がったのは醸造技術が上がっただけではないのです。その裏には米造りがあったそうです。もともと遠野らしい酒造りをするには遠野で造った米を使いたいという思いがあったので、2003年から米造りを開始していました。最初から無農薬無肥料であきたこまちを栽培をしていましたが、ある時遠野には遠野1号というお米があるのにどうして秋田のお米を使うのかと言われてハット思ったそうです。

 

遠野1号は北海道原産の「坊主6号」と山形原産の「亀の尾」を掛け合わせて造ったお米で、岩手県遠野農事試験所が昭和10年から開発に取り組み、昭和14年に寒冷に強く病中にも強いお米「遠野1号」として世に出したそうです。その後の農業技術の発展とともに生まれた新しい米に押されていつしか栽培されなくなっていたのです。要太郎さんはこの種もみを持っている農家からたった5gの種もみをもらい、発芽させては植え替えて徐々に量を増やしていきました。遠野1号の栽培を始めたのが2006年で、酒造りに使えるようになったのが2008年です。でもこれでいいお米が取れたわけではありません。

 

米造りは最初から無農薬無肥料の栽培を始めましたが、もともとこの土地は慣行農法を続けてきた田圃なので、無農薬無肥料を始めても急にはいい田圃になるわけでないそうです。15年間無農薬無肥料を続けた田圃と、5年間続けた田圃では稲のでき方が全然違うそうです。15年間続けてきている田圃で作った稲は病気には強いし、生き生きとしているそうで、米を蒸した時の香も違うそうです。ですから最近やっといい米がとれるようになり、自分が思ったどぶろくになりつつあるそうですが、まだまだ進化の途中のお酒のようです。

 

現在はレストラン「とおの屋 要」の裏手に「醸し田屋」という名の醸造施設を造り年間約100石(1升瓶で1万本)の製造している小さな造りですが、3年前から都内の飲食店お取引も始まり、2016年からはスペインやフランスやイタリアや香港などの海外進出も始まりました。ここでは要太郎さんはお米を作る農家であり、どぶろくを造る醸造家であり、料理人でもあり一人3役をこなすだけでなく、営業で飛び回る必要があります。ですから1年中大忙しで人手が足りないことと、今の技術を後の人に伝えたいことから、3年前から「どぶろく農家プロジェクト」を造って、スタッフの採用をおこない、今では短期研修生を含めて5人体制で行っているそうです。

 

今の要太郎さんの夢は良いお酒を造ろうとか、良いお料理を食べてもらおうという短期的な目標ではなく、もっと長いスパーンで造り上げてきた本物のお米、酒、料理を遠野に来て味わって、感じてもらって帰ってもらうことのようで、今だに終わりの見えない世界に向かって走っている方のようです。

<どぶろくの製造方法>

 

最後にこのどぶろくの作り方を要太郎さんが書いたものを見つけましたので、ご紹介します。この記述は水酛造りの場合でしたが、参考になると思います。水酛造りは生酛造りより前に開発された酒母造りの方法ですが、詳しいことを知りたい方は下記の僕のブログを見てください。

 

http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-0238.html

 

まず、生米と炊いた米を水中に2週間ほど浸しておいて十分に乳酸菌を繁殖させたそやし水を造ります。それに60%精米の蒸米と麹米を入れて発酵させていくと天然の酵母菌が増殖した酒母が出来上がります。スタンダードのどぶろくは酒母を乳酸と酵母を添加して酒母を造るので、手間がかかりません。その後日本酒の並行発酵と同じ要領で醪造りに入りますが、30日から40日かけて発酵させ、アルコール濃度14%までにします。この後が普通の日本酒と違ってきます。

 

この醪を絞ったらどぶろくでなくなりますので、そのまま火入れをせず生のまま瓶詰めをして、3~6か月瓶内熟成をしてして出荷するそうですが、原料となるお米は新米でなく1年寝かせた古米を使うそうです。その方が米の甘みが多くなるとのことです。この瓶内発酵に一番の秘密があるのかもしてませんが、瓶内発酵で最もいいバランス人るような醪造りにも秘密がありそうですが、よくわかりません。

 

宿泊設備を設けたレストランのことをオベールジュというのですが、とおの屋要はそのオベールジュです。民宿とおのとは別棟にあります。その写真がありましたので、お見せしますが死ぬ前に一度は行ってみたいと思っています。
 

とおの屋要の外観        玄関

 

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レストラン
 

 

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客室 テレビはありません

 

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なんと茶室もありました

 

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2010年12月27日 (月)

ついに出ましたNEXT5  知っていますか

今秋田の蔵がすごい動きをしていますよね。その最初の始まりがこの酒ではないでしょうか。12月24日発売の予約販売酒ですので、店頭販売はしていません。これがなんと2本も手に入りました。その1本を今日飲んでしまいましたので、誰も書かないうちに書かなくてはと、筆不精の僕がアップすることにしました。

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このパンフレット見たことありますか。随分派手なデザインですね。でも左の5つの丸が重要な意味を表しているのです。秋田県の醸造元5社の経営者が醸造技術の情報交換を目的としたグループNEXT5を今年の4月に立ち上げたことを意味しています

広島や山形では蔵元間の交流が盛んに行われているようですが、酒どころといわれている秋田ではそんな動きがなかったことから、県内の蔵元5社の若手経営者がこのグループを立ち上げたのです。秋田県には30ほどの蔵がありますが、製造技術者で経営者である蔵は5つの蔵ぐらいしかないそうです。参加した蔵の名前と経営者の名前を紹介します

・ ゆきの美人 秋田醸造 小林忠彦 「NEXT5の先導者」

・ 春霞 栗林酒造 栗林直章 「NEXTの良心」

・ 白爆 山本合名会社 山本友文 「NEXTの切り込み隊長」

・ 新政 新政酒造 佐藤祐輔 「NEXTのびっくり箱」

・ 一白水成 福禄寿酒造 渡邊康衛 「NEXTの最終兵器」

凄いメンバーですね。これから色々な企画を立てて、日本酒の新しい発見や楽しさの追求をしていただけると思っていますが、今回初の企画として酒造りの主要な工程をリレー方式に分担して、究極の日本酒造り上げるプロジェクト THE BEGININNING 2010 を立ち上げたのです。

その担当は以下の通りです。

・ 酒母が小林さん、麹が山本さん、蒸米が渡邊さん、仕込み水が栗林さん、もろみが佐藤さんというように分担したそうです。たぶん新政の蔵に集まって分担しながら新政の蔵で作ったのではないかと思っています。詳しいことは新政さんのブログを見てください。http://ameblo.jp/yama-u-suke/page-1.html#main

目指す味わいはさわやかで、ほのかに甘い、フルーティなお酒のようです。主な使用は以下の通りです。

原料米 あきた酒こまち 55%精米、酵母は6号酵母、仕込み水は春霞、アルコール度数は16% 純米吟醸 生酒 これ以上はわかりません。

土曜日の昼間に池袋の酒屋さんからNEXT5が入ったけどどうすると言われたので、その日のうちに買いに行きました。でもその日は忘年会があったので、翌日さっそく飲んでみました。

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瓶は小ぶりで500mlです。価格は1500円でした。スマートでシンプルなデザインです。さっそく飲んだ感想を述べます。僕は香り音痴なので、香りのことは良く判らないので、謝っておきます。

口に含むとまず口先にそれほど甘くない軽いうまみと軽い酸味とちょっとした辛みを感じで、口のなかほどに行くまでにすうと消えていく感じで、日本酒というより酸味の少ない白ワインのような感じがしました。香りはそれほど強くは感じませんでした。最後に舌の上に軽い辛みの余韻が残っていました。最初に飲んだ時のお酒の温度は冷蔵庫から出したばかりなので、5-7℃くらいではないかと思います。

もう少し温度が上がってから飲むことにしました。温度が上がってくると旨みの味が強くなる分だけ酸味と辛みがへって、とてもよいバランスになりました。しかも後に残る余韻がきれいに漂ってくれて、これならいくらでも飲めるなという感じです。インパクトは取れほど強くないので、白身のお魚が合うように思えました。

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お酒は飲む温度が大切ですね。冷やしすぎるとお酒の区別がつきにくくなります。瓶の裏側の写真もお見せします。製造発売元は新政酒造と書いてあります。これはどうしてでしょうか。新政酒造の蔵で瓶詰めしたからでしょうね。

今回は5人の技術を初めて統合させた酒造りですが、ほぼ狙い通りのお酒ができたと思いますね。これからは色々なコンセプトのお酒を作ってもらいたいと思います。

佐藤さんのブログによると、次はゆきの美人で、夏仕込み夏絞りのお酒だそうです。楽しみですね。

でも5つの蔵の味が近づいて同じようなお酒になることはやめてもらいたいな。やはり蔵独特の味は維持してもらいたいものです

でも新しい改革の動きは大賛成です。応援していきますので、頑張ってください。

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2009年2月 9日 (月)

悪魔の酒 吟生にごり酒

三重県の元坂酒造が出している吟生にごり酒通称悪魔の酒を練馬のたつなみ店で手に入れましたので、飲んでみました。このお酒元坂酒造のとうこのほろ酔いブログでとうこさんが悪魔の酒と書いているので、そう呼ばれているお酒です。とうこさんの説明ではこのお酒を飲むとついつい飲みすぎていろいろなトラブルを起こすことからそう呼ばれているそうです。

お酒の仕様は以下の通りです。

原料米:山田錦30%、五百万石70% 精米度;55% アルコール度;17-18度

それ以外は書かれていませんが、いわゆる活性にごり酒です。まず写真をご覧ください

Img_2158 4合瓶で下から1/4にオリがたまっています。ご存知のようにしかり炭酸ガスが溶け込んでいますので、栓をうっかり開けると噴き出してお酒が飛び出してきますので、ゆっくり栓を少し開けては閉めて徐々にガスを抜きました。

ゆっくりやったので10分くらいかかりましたが、要領よくやれば5分くらいで飲めるようになるでしょう。

写真を撮るのを忘れましたが、栓を緩めると、下のオリがガスとともに上昇しあっという間に瓶の中が真っ白になります。

飲んでみました。まず香りですがオリの甘い香りがきれいに漂います。口に含むとオリの甘さよりは炭酸のシュワシュワ感がつよく、ピリピリと舌をさします。そのあと口の奥に甘味が広がっていきますが、甘いというよりはさらりとした口当たりでかちっと引き締まった辛口のなかにほのかな甘みを感じる不思議なお酒です。

全体的にはスイット飲めてしまうので、ついつい飲みすぎてしまうので、結果的に悪魔の酒になってしまうのでしょう。

癖が強くて食べ物の合わせが難しいかなと思ったのですが、実際は結構いろいろなものに合わせて飲むことができる食中酒としても行けますよ。

4合瓶で1400円ですので、飲んでいない方はだまされたと思って飲んでください。でも保管は冷たい冷蔵庫にしっかり保管していないと栓を開ける時が大変ですよ。

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2009年1月19日 (月)

最近家で飲んだお酒

最近は3-4件の酒屋さんからお酒を購入していますが、酒屋さんによって扱っているお酒の種類も違うし、得意不得意もあるので、それに合わせて選ぶようにしています。最近お付き合いするようになった板橋の大山にあるあさひやさんはあまり大きな店ではないけど、店長の松本さんが利き酒師の資格を持っているだけあって、いろいろとお酒のことを教わっています。

松本さんはもともと山形県の鶴岡市の市役所にお勤めで、その時白露垂珠さんの相沢さんとお友達だったり、栄光富士の加藤さんと大の仲良しなので、この二つの蔵のお酒はいろいろな種類揃えてあります。

このたびふらりとお邪魔した時に新酒で面白いものない?と聞いたら、ちょっと若いけど飲んでいくうちに味が変化していくので日数をかけて楽しむと面白いものがあるよと勧められたのが白露垂珠の純米吟醸 初しぼり生酒です。

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主な仕様は以下の通りです。特別変わったことはないけど日本酒が小さいね

・原料米: 羽黒産美山錦 55%精米

・酵 母: 山形酵母

・アルコール度: 15.5度

・日本酒度: +1.5

・酸 度: 1.1

初日

香りはそれほど強くはなくけど、爽やかな感じ。それほど厚みはないけど旨みが口の上あごから奥へと広がっていきます。辛味がほんの少し感じられますが、嫌みではありません。あとの余韻がきれいなので、全体的にはさらっとした切れ味のいいお酒ですので、ふくよかな味を楽しみたい人は出羽燦々のほうがいいかもしrません。

2日目と3日目

飲んだイメージはほとんど変わりませんが、口に含んだ時の辛味がなくなったので、ちょっと置いたほうが僕は好きかな。松本さんの話では作った時からちょっと時間がたつので、もう少し落ち着き始めているので、もしかしたらそんなに変化しないかもといわれましたが、その通りでした。お値段は1升2730円なのでコストパフォーマンスはいいと思います。その後10日ぐらいたって飲んだら辛味が完全に消えてその分旨みが引き立ち味わい深いお酒に変身していましたので、報告しておきます。お酒は難しい。

次に見つけたお酒は東京の福生市にある田村酒造場の純米吟醸酒「田むら」です。

Img_2112 このお酒は先週の土曜日に酒菜屋で飲んでいると、僕のことを知っていた人から、いくつかのお酒を試飲させていただいたひとつがこのお酒です。

お酒の仕様は以下の通りです。

・原料米:吟ぎんが精米55%

・アルコール度:16-17度

・日本酒度:+1

・酸度:1.7

吟醸香は強くないけど穏やかな香りがします。(僕は鼻がよくないので、表現には自信がありません)

口の中に含むとしっかりとしたうまみが軽い酸味と混じって上あごのほうに広がっていきます。しかし、その味はやわらかく、後味がきれいで、消えるわけでないけどさわやかま旨みが残ります。この作りはまさに大吟醸並みです。これはすごい。

これが4合瓶1491円です。これは超お買い得です。こんなお酒を東京の蔵で作れるのですね。驚きです。このお酒を扱っているところは少なく、あの有名な 長谷川酒店がありますが、僕の家の近くとしては練馬駅の松澤酒店だと教わったので、早速買いに行って呑んで感想を書いています。

次は僕がよく買いに行く光が丘の近くのたつなみ酒店で買った広島の榎酒造の華鳩しぼりたて純米吟醸です。

Img_2103 店長の上田さんが最近人気が出てきているお酒だよと推薦されたものです。

写真で見るとように華鳩台力生と思ったのですが、実は台力ではなくカタカナのムロカ生だったのです。大笑いですよね。

仕様は以下の通りです

・原料米:広島産八反錦精米58%

・酵母:協会14号

・アルコール度:17度

・日本酒度:-1.5

・酸度:1.65

この数値から見ると酸味があって、少し甘いお酒かなと思ったのですが、飲んでみるとその通りでした。

口に含むと甘味が口の前のほうからなかほどに広がり、そのあと酸味があとを追うように広がってきます。そして若干の辛味が奥に残ります。こうやって書くとちょっと嫌な感じと思われるかもしれないけど、全体的には酸味が甘みを打ち消すので嫌な後味ではありません。これは食中酒としては大変いいと思います。何かを食べながら飲むとすいすいと口の中に入っていく感じがします。これは温度を上げると酸味が減って甘みが増すので冷えているほうがいいと思いました。

価格は1升2940円です。お酒だけをたしなむお酒としてはいまいちだけど、直中酒として飲むのはいいお酒だと思います。試してみてください。

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2008年8月 4日 (月)

本州一無ろ過本醸造

今日、本州一の無ろ過本醸造を池袋の酒店で手に入れました。ご存じのように本州一は今年のIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の日本酒部門で本醸造と純米酒部門でダブルの金賞受賞を受けました。特に本醸造部門では金賞の上の賞である最優秀賞(トロフィー)を受け、世界で認められたお酒となったわけで、そのお酒を手に入れたのですからどんな味なのか楽しみです。

IWCの日本酒部門は昨年から始まったものですが、今年は160蔵313銘柄(火入れ品だけ)が出品されまして、今年の4月15日、16日の2日間にわたって英国ロンドン市内で開催されました。審査は日本から派遣された3人を含む5人ののシニアジャッジのほかヨーロッパや日本を中心に選ばれた20人の人が加わり合計25名の審査で行われました。

詳しいことは省略しますが、審査はすべてブラインドで、ワイングラス、温度は15度で行われ、合議制で金メダル(95点以上)、銀メダル(90~94点)、銅メダル(85~85点)、大会推奨(80~84点)の決定をします。そのあとに金メダルを受けたお酒の再チェックと各部門ごとの最優秀賞の決定とチャンピョン・サケの決定を行います。メダル受賞の発表は5月20日に、トロフィー受賞の発表は6月17日に、チャンピョン・サケの発表は9月3日に行われます。チャンピョン・サケの発表はまだですが、メダル受賞結果は下記のホームページに載っています。

http://www.sakesamurai.jp/iwc08_medal.html

ゴールドメダルを受けた結果を載せておきます。

① 純米の部 

 ・ 本州一無ろ過純米酒 梅田酒道場 広島

② 純米吟醸酒・純米大吟醸酒の部

 ・ 出羽桜 一路  出羽桜酒造 山形

 ・ 霞山 木桶仕込み無ろ過2003  須藤本家 茨城

 ・ 満寿泉 純米大吟醸  桝田酒造店  富山

 ・ 英勲 純米大吟醸「一吟」  斉藤酒造  京都

③ 本醸造酒の部

 ・ 本州一無ろ過本醸造  梅田酒道場 広島

 ・ 特選 真澄  宮坂酒造  長野

④ 吟醸酒・大吟醸酒の部

 ・ 国菊 大吟醸  篠崎  福岡

 ・ 大吟醸 玉鋼 斗瓶囲い  簸上清酒  島根

 ・ 香月 秘伝大吟醸   大信州酒造   長野

⑤ 古酒の部

 ・ 八年秘蔵熟成酒  賀茂鶴酒造  広島

 ・ 達磨正宗1979  白木恒助商店  岐阜

 ・ 華鳩 貴醸酒 8年貯蔵  榎酒造  広島

このうちトロフィー賞を受けたのは以下の通りです

① 純米吟醸・純米大吟醸酒  出羽桜 一路  出羽桜酒造 山形

② 本醸造酒  本州一無ろ過本醸造  梅田酒道場 広島

③ 吟醸酒・大吟醸酒   国菊 大吟醸  篠崎  福岡

④ 古酒 八年秘蔵熟成酒  賀茂鶴酒造  広島

純米酒は該当なしとのことでした

では早速トロフィーを受賞した本醸造酒を飲んでみることにしました。

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左の写真が1升瓶、右の写真が4合瓶です。どういうわけかラベルのデザインはおなじだけれども、瓶の色が違っていました。これって昔からのデザインの色合いを少し変えただけのような気がしますが、実際は首のところに下のようなカードが付いています

Photo_4 これがないとわからないかも。

原料米:広島産八反錦

精米歩合:60%

酵母:広島吟醸酵母

日本酒度:+5

酸度:1.6

アルコール:16.8度

杜氏:土居 亨

製造年月日:08.08

本州一は地下60メートルからくみ上げた地は水を使って、広島のお米と酵母を使って酒つくりをしている蔵ですが、このお酒はいつもの千本錦を八反錦に替えただけでなく本醸造といえども60%精米した事実上吟醸酒に近いお酒と言えます。

飲んでみました。華やかだけれども嫌みのない香りが膨らむ感じはまさに吟醸酒の感じ。口に含むと甘みを少し感じる旨みがほどよく広がり口の奥ですうと消えていく切れの良さがあります。これは信じられないくらいうまいし、飲み飽きないお酒に仕上がっていました。味の品質バランスの良さはとても本醸造とは言えません。確かに品質的には吟醸酒に近いと思いますが、お値段が1升で1900円、4合瓶で950円は確かに本醸造といってもいいのかもしれません。さすが、土居杜氏が心をこめて造ったお酒であることを感じました。製造年月日は今年の8月なのに今日いただけるとは信じがたいことです。まだ飲んだことにない人が多いと思いますので、ぜひチャレンジしてください。

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2008年2月11日 (月)

くどき上手にごり酒

冬の新酒時期だけに出てくるにごり酒は気になるものです。くどき上手はもともと私の好きな蔵で、どのお酒を飲んでもはずれのないお酒を造ってくれる蔵だと思っています。ただ、おいしいのですが、たくさん飲んでくると飲むうちにだんだん味に負けてきて飲めなくなるような気がするのが気になっていていました。今回にごり酒は宮城県石巻市の篤農家が栽培した酒造好適米の亀の尾を50%まで磨いて作ったお酒と聞きまして、これは違う味が感じられるかと思い購入しました。Img_0666

香りはいつもくどき上手のお酒で感じるような果物のような香りはなく、押さえた軽い香りでした。これは酵母のせいか亀の尾のせいかはわかりません。飲んだ感じはまず甘味とうまみをが口の中に広がってきますが、きちっと品の良いさわやかさを感じるものです。苦みや辛みはほとんど感じないですが、程よい甘みとうまみのバランスがよく、上品なおいしいにごり酒に仕上がっていると思います。のど越しもすっきりというわけではないけどなめらかでした。

こんなにバランスの良いにごり酒は初めてです。飲んだことのない人はぜひ試してみてください。でもおいしいせいか、たくさん飲んでくると、しっかりした味がすこし、気になってきます。これはくどき上手のつくりの特徴なのかもしれません。でもくどきの中では飲みやすいお酒だと大変気に入りました。値段も720mlで1470円は非常にコストパーフォーマンスがよいお酒だと思います。

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2008年1月13日 (日)

誠鏡 中尾醸造

昨日たつなみ酒店の新年会が誠鏡・まぼろしで有名な中尾醸造の吉村課長さんを囲んで行われました。参加者はたつなみ酒店の常連が約10名程度ですが、新しい発見もあり楽しいひと時を過ごすことができました。飲んだお酒は全部は覚えていませんが、純米大吟醸幻赤箱、純米吟醸雄町、純米幻、純米たけはら、特別本醸造超辛口だったと思います。

幻赤箱は赤い箱に入っていることからそう呼ばれているのですが、45%精米した山田錦とリンゴ酵母をつかって作られています。大変軽やかな香りが立っているので、香りだけからもその味が予想されるお酒でした。口に含むと少し甘みを感じたうまみが広がりますが、それが口の中ですっと消えるのど越しの良いおいしいお酒でした。しかも香りはそれほど強いものではないのでも飲み飽きない良いお酒だと思います。吉村さんのお話では誠鏡は日本酒度を0を標準にしているのですこし甘く感じるのはよりうまみを引き出すためだとおっしゃっていました。

P1000020 私が興味を持ったのは純米たけはらと純米幻です。たけはらは65%精米の広島産新千本酒米をつかっています。写真の左側です。日本酒度は-1なのでやや甘口の感じがしますが、いやな甘さではなく飲み飽きない感じがします。誠鏡の原点となるお酒だそうで、食中酒として地元でもまれているそうです。常温で飲むのが一番良さそうですがお燗にもあうとのことでした。右側のお酒が純米幻です。精米度58%の広島産八反錦の純米酒で純米酒の中では最高レベルのものです。日本酒度は+3なのでたけはらよりは辛口ですが、香りとうまみを少し抑えたバランスの良い淡麗的なお酒に仕上がっています。たけはらに比較するとやや物足りない気がしましたが、純米吟醸酒としても良いお酒で、これが4合瓶1365円でのめるのなら安いですよ。このお酒もお燗にあうとこことでした。

そこでたけはらと幻をお燗して飲んでみました。たけはらはぬる燗だとぐっと味が強くなってやや飲みにくぬなったが、50度くらいあげると強さが落ち着いてきます。でも注いだお酒の温度が下がってくると味がどんどん変わってくるので、お燗の管理が難しいと思いました。常温がいいのかもしれません。幻のお燗は最高でした。低温ではやや軽い感じのお酒がお燗をするとうまみが口の中で広がっていく感じがなんとも言えません。お燗の温度はあまり敏感でないけどぬる燗がいいと思います。お燗で飲んでいない人はぜひ試してみてください。久しぶりにおいしいお燗を飲むことが出来ました。この蔵のつくりは全体にやわらかさと飲みやすさを特徴にしているようで、大吟醸から本醸造まで共通した味つくりを感じました。今度は黒箱を飲んでみたいな。

吉村さんから面白いお話が聞けました。1年以上寝かせても味を変えないためには火入れが必要だそうです。中尾醸造では瓶火入れをするときは瓶が割れないようにゆっくり温度をあげるのですが、そのとき、瓶の栓を緩めるそうです。それは瓶に圧力が加わらないようにするだけではなく、温度が上がってお酒が膨らんで瓶の口まで上がってきたら栓を閉めて空気が残らないようにして味の劣化を防ぐのだそうです。ここまで気を使って管理しているのだと感心しました。細かいところまで気を配ってこそ同じ味が維持できるのですね。

2008年1月 8日 (火)

斗瓶囲い大吟醸十九

あけましておめでとうございます。今年の正月は何を飲もうかと考えていましたが、昨年の暮に尾澤酒造の十九の無ろ過生原酒袋吊斗瓶囲い大吟醸酒を手に入れましたので、をこれを主体にのみました。比較のためにたつなみ酒店の20周年に飲んだ純米吟醸も手に入れましたので、これも飲みました。Img_0591 Img_0589 下に写真を示します。

この大吟醸は尾澤酒造の出品酒のようです。十九のブランドは酸味が強くガチンとしたイメージが強いのですが、このお酒はまったく違いました。口に含むと吟醸感はあまり無いけど、まずは口のなかでお酒の辛みと若干の酸味を感じたあとは、すっきりと喉を通過しました。不思議なのはそのあとで喉の奥からさわやかなうまみがじわっと前に出てくる感じでやさしい余韻が残りました。これはいいですね。このお酒は白身のお魚にぴったりという感じです。

純米吟醸は袋づり雫酒ですが、大吟醸の兄弟分のような香りと味わいがあります。大吟醸に比べて厚みがあり、酸味が強く飲んだ時に喉の奥にその味わいが残っていく感じです。大吟醸のようなさわやかさは感じられませんでした。大吟醸に比べて生酒の味が強く出ているようですが、バランスよく仕上がっていると思います。このお酒なら白身のお魚ではなくもっと味の濃い煮付けなども合うかもしれません。また、この瓶には人が走っているような変ったラベルが貼られていますが、これはたつなみ酒店のお客の中で大変絵が上手な方がたつなみ酒店の20周年を記念に特別に描いたものだそうですので、記念に撮っておきます。

 尾澤酒造は大変小さな蔵ですが、毎年いろいろなお酒つくりにチャレンジしているようで将来を期待したいと思います。その時には十九でなく二十になっているのかな?

2007年12月14日 (金)

雁木 八百新酒造

山口県岩国市に「雁木」というお酒があるのは知っていましたが、飲んだことがなかったのでたつなみ酒店で購入して飲んでみました。「雁木」という名前を知ったのは最近のことなので新しい蔵かなと思っていましたので、ちょっと調べてみましたら、蔵の大きさは450石あまりの小さな蔵ですが、明治半ばにつくられた伝統ある蔵であることを知りました。代表銘柄は「錦乃誉」でしたが、平成12年に新銘柄の「雁木」を出したそうです。「雁木」という名前は船着き場の階段のある桟橋の名前のことだそうで、まさに八百新酒造の原点の思い入れを込めた名前でだそうです。それだけにつくりにもこだわっていて仕込む米の総量を1000KG以下である少量の仕込みにこだわって作られたお酒と聞いています。Img_0522_3 Photo_6

飲んだお酒はこの写真の3種類です。

・純米無ろ過生原酒山田錦60%精米

・純米吟醸無ろ過生原酒山田錦50%精米

・純米吟醸無ろ過原酒ひやおろし山田錦60%精米

3種類の味は共通のものがあります。お酒を口に含んだときに、香りと旨みが舌のうえではなく口の上側に広がっていき、後ですこし辛味を感じながら心地良い余韻をのこすバランスがあります。この香りとうまみと辛味のバランスが特徴ではないかと思います。一番香りが高く辛みも強いのが純米でした。純米吟醸になると香りも辛味も抑えられたよりやっさしいバランスになっていました。ひやおろしは春先に搾ったお酒を瓶詰後に一度火入れをして蔵で貯蔵し、秋に出荷されるもので、熟成によりマイルドのなるといわれています。これも派手ではなく落ち着いた味わいを感じるお酒でした。いずれにしても蔵の味をきちっと品質管理されたお酒を造っている感じがしました。後に残る余韻と辛味が好みになるかどうかの分かれ道でしょう。でも一度は味わってみる価値はあると思います。

   

2007年9月15日 (土)

佐久乃花酒造

Img_0371 昨日我が家に友人がお酒を持ってきてくれましたので飲んだお酒が佐久乃花酒造の佐久乃花です。1本は純米吟醸無ろ過生原酒「佐久乃花」です。もう1本は純米吟醸ですが火入れした夏の吟「佐久乃花」です。

緑色の佐久乃花は酒米はひとごこち(新美山錦)55%精米、アルプス酵母で作られたものです。フルーティな香りがたち口の中でさわやかに広がる可憐なお酒という感じです。その香りは適度でさわやかな余韻が特徴です。日本酒らしくないお酒といえます。私の好みではないけど一度は飲んでみたいお酒です。

茶色の夏の吟は酒米は同じひとごごちですが、酵母は新長野酵母と書いてありました。精米特徴があって、麹米39%、掛米55%と表示してありました。名前のとおり季節限定のお酒で今年はあっという間に売れてもう蔵にはないそうです。飲んだ感じは前者に比べて香りはたたないがさっと飲めるお酒に仕上がっていましたが、何か特徴がないような物足りなさを感じました。アルコール度数は15-16%と抑えてありました。アルコール度数を抑えて飲みやすくすると何か足りない気がするのは私だけでしょうか。

佐久乃花酒造は小さな蔵のようですが、特徴を出している気がしますので、今後を期待したいと思います。