新潟のお酒とお料理を楽しむなら土筆です
新潟酒の陣の訪問した時、必ず寄っているお店があります。それは新潟駅の万代口を出てすぐの通りを左に5分くらい歩いたところのある小さなお店の「新潟土筆」です。
ここを初めて訪問したのは2009年の新潟酒の陣の後です。酒の陣で鮎正宗の飯吉富彦さんから紹介していただいたのが最初です。それ以来6回訪問し、そのうち4回その訪問記録をブログに残してあります。それをご覧になりたい方は下記のブログをクリックしてください。
① http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-3e47.html
② http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/2010-3cd5.html
③ http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/in-65e3.html このブログでは最後にお店のことが書いてありますので、ご注意ください。
④ http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-f8c1.html
このお店の土筆のことを少しご紹介します。店長は板垣幸之(たかゆき)さんは昭和22年生まれで、もともとフレンチが専門だったのを和食に転向し、新潟の駅前で割烹土筆を1983年に立ち上げたそ うです。その時は日本海の幸、新潟の地酒がキャッチフレーズでしたから、日本酒にはこだわりがあり、利き酒師の資格を取っただけでなく、自分の舌で選び抜いたこだわりのお酒を保有しています。現在はイタリアで修業した息子の行彦さんが帰国し、日本酒とワインを提供する和食とイタリアン料理店「新潟土筆」となっています。
今回も新潟酒の陣の前日に友人5人で訪問しました。今回も発見がありましたが、5回目なのでさらっとご紹介したいと思います。
<飲んだお酒>
飲んだお酒は新潟でも中々手に入らないお酒で、板垣さんが入手して保存していたお酒の中から、板垣さんのお任せで出していただいたものです。ですからこのブログを見て買いたいと思っても買えないものが多いので、ご承知おきください。
1.和楽互尊「雪割り草」 吟醸生原酒
鶴齢 純米吟醸このお酒は長岡市にある小さな蔵の池浦酒造のお酒で、毎年3月上旬に出荷する季節限定のお酒です。原料米は越淡麗100%使用55%精米のアルコール度数18度の吟醸酒生原酒です。
ラベルに雪割り草の写真が付いています。雪割り草は雪国の早春にゆきを割って出てくることから付いた名前で、如何にも春らしく店長が最初に選んだお酒です。
飲んでみると、カプロン酸の綺麗な香りが漂い、ふくよかで後味に余韻が漂うお酒でした。酵母はわかりませんが、9号かな?
2.鶴齢 純米吟醸 生原酒 27BY
3.鶴齢 純米吟醸 生原酒 26BY
左のお酒が27BYの五百万石50%精米の純米吟醸、右は26BYの山田錦50%精米の純米吟醸で両方とも生原酒です。
このお酒は毎年飲んでいるお酒ですが、今回は米違いと熟成の違いを見ることを狙ったものと思われます。
飲んでみると、五百万石はとろみ感があるほど味が良く出ているけど、アルコール感がして、山田錦に比べると綺麗さに欠ける感じがしました。
山田錦の1年熟成はこの店で去年も飲みましたが、その時は熟成が進んでいました。今年はどうしてか、あまり熟成が進んでおらず、当たりが柔らかく、余韻もきれいでとてもうまく仕上がっていました。綺麗さの違いはお米の違いではと、山田錦は違うと皆で感心しました。
4.本正 純米吟醸 亀口直どり
このお酒は長岡市(旧栃尾市)にある越銘醸が造った新しい銘柄のお酒で、栃尾市の五百万石55%精米の純米吟醸の直取りの無ろ過生原酒です。
ラベルには書いてありませんが、日本酒度は-2、酸度は1.5、アルコール度数は16-17度だそうです。
口に含むと直ぐみならではのフレッシュ感と旨味と新鮮な香りが広がります。酸味を感じて喉越しも良く、キレがあって飲み飽きしない仕上がりでした。面白かったのは1回目と2回目で当たりが違ってきて、2回目の当たりが一層柔らかくなり、また飲みたくなるようなお酒でした。
5.至 純米 しぼりたて生 1年熟成酒
このお酒は佐渡の逸見酒造のお酒で、五百万石60%精米の純米酒のしぼりだて生ですが、原酒ではないと思います。
至は去年の正月にアイドルグループ嵐が紹介したのもですから、ぱっと売り切れてしまう人気商品になったそうですが、土筆は以前から至を取り扱っていたので、入手にはなんの問題もなかったと思います。今回は牡蠣フライに合わせて出していただきました。
搾りたてではありますが、熟成のためシュワシュワ感はなくなっていました。でも、とろみ感が凄く、旨味が丸くなってとろっとした感じで広がっていきます。酸がしっかりしているので、後味も良かったです。多少の熟成感はあるけど、牡蠣フライにはぴったりだと思いました。
いよいよお酒も佳境に入ってきました。
6.君の井 170年記念大吟醸
このお酒は特別のお酒です。君の井酒造の170周年の記念に平成24年の10月に1842本だけ4合瓶1700円で売り出されました。そのお酒を3年半お店で熟成したお酒です。
原料米は山田錦35%精米、18号酵母を使った完全に出品酒狙いのスペックですが、それが破格の値段で販売されたのです。
飲んでみると確かに熟成香は殆どなく、綺麗で旨い酒ですが、次に飲んだ同じスペックの関東信越国税局酒類鑑評会最優秀賞を取ったお酒と比べると、後味にちょっと引っかかるものを感じました。人間は贅沢なものですね。
7.君の井 関東信越首席の大吟醸
6番のお酒とスペック的には同じですが、このお酒は製造年月日は26年12月で、昨年このお店で飲んで感激したので、今年まで保管してもらったお酒です。
飲んでみると、しっかりした味わいがあるにに、何の引っかかりもなくスウーット口に中に入って行き、そのまま消えて行きました。こんなお酒があるのだと一同皆感激してしまいました。良いお酒は寝かせてもあまり熟成が進まないようです。どうしてなのでしょうか。
ちなみに最近5年間で、関東信越国税局酒類鑑評会最優秀賞を取ったお酒を紹介します。
第82回 新潟県 丸山酒造 雪中梅
第83回 長野県 田中屋酒造 水尾
第84回 栃木県 惣誉酒造 惣誉
第85回 新潟県 君の井酒造 君の井
第86回 長野県 岡崎酒造 亀齢
僕の友人の話では関東信越の最優秀賞を取るのは、奇跡だそうで、それと同じレベルのお酒をもう一度造れと言われても出来ないほどのお酒だそうです。もし、そうだとしても一度できたのですから、絶対にもう一度できるはずなので、それができないのは、酒つくりは奥が深くわからないことが多いということですね。
8.謙信 大吟醸 5年熟成
このお酒は最後に店長がおまけですよと言って出して蔵たお酒です。
平成23年度の全国新酒鑑評会の金賞受賞酒をお店で5年熟成したお酒です。山田錦40%精米の大吟醸です。
飲んでみましたが、5年たっているのに全く熟成香がない。まろやかでありながら、綺麗なお酒でした。君の井の7番に比べたら違うけど、どうしてこうなるのかがわかりません。
絶対フラノンは出ていると思われますが、ちょっと色を見るのを忘れました。後味の苦みも要チェックでしたが、どうして熟成が遅くなるかをもっと勉強したいですね。
以上で飲んだお酒の紹介を終わります。
次に食べたお料理を簡単に紹介します。
<お料理編>
このお店のお料理はどれもおいしいのですが、今回は軽く紹介だけにさせていただきます。
芽カブ
郷土食 のっぺい
最後にお店の前で板垣さんと皆で写真です。フラッシュが焚けてないな。知っている人はいるのかな?
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