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2017年8月 6日 (日)

杉錦の生酛系のお酒は赤ワインをイメージしています

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先日調布市の仙川にある日本酒バー「あふぎ」で静岡県の杉井酒造の杉井社長をおよびして杉錦のお酒を楽しむ会がありましたので、参加してきました。「あふぎ」は十数人しか入れないとても小さなお店ですが、ママの板垣さんが、静岡県の藤枝市出身で静岡県のお酒が大好きで去年この地にお店を構えてから、静岡県のお蔵さんをお招きして、時々日本酒の会を開いていまして、今回は第3回目だそうです。 

前回の志田泉のお酒のことやお店のことならば下記のブログを見てください。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-c472.html 

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今回は杉錦を醸している杉井酒造の社長兼杜氏の杉井均乃介さんをお呼びしての会です。僕は最近静岡のお酒には大変興味を持っていて、昔は毎年東京の如水会館で行われる静岡県の地酒祭りに行っていたのですが、それでは本当の静岡のお酒が判らないと、2017年には浜松市のオークラアクトシティホテル浜松で行われ地酒祭りに行って静岡のお酒を勉強してきたほどです。その時のことは下記のブログに書いてありますので、興味があればご覧ください。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-7f5e.html 

そのブログで最初に取り上げたのは小夜衣を醸している森本酒造の森本社長で、次に紹介したのが杉錦の杉井社長です。この二つの蔵はとても小さな蔵で、静岡県のお酒造りを指導してきた河村伝兵衛さんが指導してき静岡県のお酒とはだいぶ違うお酒を造っていますが、お二人とも静岡県の蔵人では知らない人はいないほど有名な方です。その杉錦のお酒を、杉井さんの言葉で説明を受けながら飲める機会を逃してはなるまいと、勇んで参加しました。ところが当日は僕の勘違いで仙川駅を通り過ぎて調布駅まで行ってしまい、慌てて仙川駅まで戻るというチョンボをしてしまい、開宴に10分も送れることになりました。前にお邪魔したことがあるので安心していた油断ですね。 

静岡県の酵母や河村伝兵衛のことを知りたい方は下記のブログを読んでください。静岡県のお酒や酵母のことが良く判ると思います。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-27e3.html 

では早速、杉井酒造と杉井さんの紹介をしましょう。杉井酒造は静岡県藤枝市小石川町にある蔵で、藤枝駅から約1㎞程焼津の方の戻った瀬戸川の近くにあります。創業は天保13年ですから、江戸時代末期に杉井家本家から分離した杉井才助さんが今の地で商いを始めたのが最初で、酒造りを始めたのは明治に入ってからのようです。 

明治の中頃までは「亀川」、大正期は「杉政宗」という銘柄の酒を造っていて、「杉錦」を始めたのは昭和に入ってからのようです。そして現在の杉井均乃介さんは6代目に当たるそうです。 

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杉井さんは昭和32年(1957年)生まれで、今年60歳になられますが、静岡市の高校を卒業後、東京農業大学に入学され、卒業後24才で蔵に戻って酒造りを始めました。最初の2年は東京の醸造試験所で研修をされたのち、蔵におられた南部杜氏と一緒に酒造りをしながら勉強してきたそうです。それだけでなく静岡県の工業技術センターの主任研究員の河村伝兵衛さんから吟醸造りについて色々と指導を受けたそうで、それがとても役になっているそうです。 

1994年7月に杉井酒造の社長になられましたが、まだその時は杜氏にはなっておりません。その頃、理由はお聞きしませんでしたが、杉井酒造の杜氏が森本酒造の杜氏も兼務していたことがあり、森本さんからお前の蔵の杜氏の酒はよくないと言われて、森本さん自らが杜氏となって造りを始めたので、自分もそうしようと思い杜氏になったのが2000年だそうで、酒造りの面では森本さんと同じ年に始めたことになるそうです 

それで杉井さんはどんなお酒を醸し出しているのでしょか。杉井さんが杜氏になったすぐは、お酒の味が変わったと言われたそうですが、3年努力した結果全国新酒鑑評会で3年連続金賞を受賞することができ、お客様の信頼を回復したのですが、なにか納得がいかない気がしていたそうです。 

今は吟醸造りが良い酒を造る基本という風潮があるようですが、吟醸造りだけがすべてではない、自分らしい切り口を考えようと思ったそうです。その時出会ったのが東京大学の農学博士の「坂口謹一郎」さんの本の「日本の酒」で、日本の長い稲作と食文化の歴史と共に歩んできた清酒は「日本人が大昔から育て上げてきた一大芸術作品である」という言葉だったそうです。 

その本の中で、日本の酒造りはうまい酒を作りだすための先人の知恵と工夫が凝縮されていて米と水、麹菌、酵母、乳酸菌などの自然の働きによって醸し出されることが書かれてあり、昔の技術を使えば深い味わいの酒が造れる可能性があるに違いないと、昔の造りの勉強を始めたそうです。そうしてたどり着いたのが「生酛・山廃」と「熟成」だったそうです。現在の生産高は400石位しかありませんが、全体の85%を生酛・山廃つくりで熟成するようになっています。 

でも吟醸造りのお酒の研究をやめたわけはありません。その証拠に今年の(平成28年醸造度)の静岡県清酒鑑評会で、純米吟醸部門と、吟醸部門の両方でナンバーワンとなる知事賞を獲得したからでも判ります。本日はそのお酒が飲めることなので、とても楽しみです。このお酒は全国新酒鑑評会にも出したのですが、金賞ではなく、入賞だったそうですが、金賞を取るためには、カプロン酸エチルの香りが出る酵母をつかって、マニュアル通り造れば誰でも金賞が取れる時代になっているので、あまり価値がなくなっているかもしれないとのことでした。 

この蔵の水は発酵力の強い中硬水だそうですから。生酛・山廃の造りには向いていたのでしょうね。もちろん杉井さんは知っていたからおやりになったなだと思います。 

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ではこの会で飲んだお酒を順次説明していきましょう。

1.誉富士 生酛純米酒 しずおか地元研究会20週記念酒
 

Dsc_0870_2このお酒は鈴木真弓さんが主宰する「しずおか地酒研究会」の20周年記念として杉井さんが造った生酛純米酒です。一般的に静岡のお酒は酢酸イソアミル系のさわやかな香りがして、酸が少なく日本酒度が高くすっきりした味わいのお酒が多いのですが、静岡らしい味を保った生酛を造ってもらいたいと依頼されて作ったお酒だそうです。 

具体的には生酛は湧き遅れをしないように総破精で立ち上げて、醪の麹は突き破精にした吟醸造りをするそうです。

お米は静岡県産の誉富士で、麹米が70%精米、掛米60%精米で酵母はHD-1で1回火入れの純米酒酒質は、アルコール分15.4度、日本酒度+8.5、酸度1.6のお酒となりました。 

飲んでみると、酸味は穏やかで、べたついた甘みはなく口に含んだ時にうまみがポット広がり後味でキレを感じるとともに、ほのかな酢酸イソアミル系の香りがするお酒になっていて、生酛とはわからないお酒に仕上がっていました。でも生酛らしい深みを感じる静岡流生酛酒と言えるかもしれませんね。 

2.杉錦 純米大吟醸 知事賞受賞記念酒 

Dsc_0872このお酒は出品酒として造ったお酒で、お米は兵庫県産の山田錦40%精米、酵母はHD-1を使用した純米大吟醸酒です。このお酒は出品酒原酒を少し加水して作った出品記念酒です。 

酒質はアルコール分15.5度、日本酒度+0、酸度1.5です。原酒の酸度は1.7もあったので、賞は取れないと思ってだしたら、全国新酒鑑評会では入賞、静岡県清酒鑑評会では純米吟醸部と吟醸部の2つの部門とも1位の知事賞を取ることになったそうです(出品酒は原酒で出しています) 

吟醸酒は純米大吟醸酒にわずかアルコールを添加しただけなのでほとんど同じものだそうです。 

賞に至った裏話を聞きました。静岡の審査では出品されたお酒を4回きき酒をして決めるそうで、4回目の最後に残った2つお酒(杉錦と磯自慢)を投票で決まったそうです。おめでとうございます。 

飲んだ印象は香りは意外に高くなく、甘みと酸味のバランスが良くてきれいの飲めるお酒で、生酛の味を知っている僕にとっては少し物足りない感じでした。 原酒のお酒を飲みたかったな。

3.杉錦 生酛純米吟醸 

Dsc_0876このお酒は兵庫県の山田錦60%精米で、掛米を48%精米を使った純米吟醸で、酵母はHD-1ですが、去年までは山田錦50%精米でやって純米大吟醸としていたものを今年は変えたので、純米吟醸としたそうです。それは生酛の酒母造りは精米度が悪いほうがやりやすいので、60%にしたそうです。 

酒質はアルコール分15~16度、日本酒度+5、酸度1.4でしたが、飲んでみると生酛らしいしっかりした味わいで、甘みもそこそこ感じられるお酒でした。それは酸度が1.5と比較的少なかったからだと思います。どうしてこんなバランスのお酒にしたのかはお聞きしませんでした。山田錦の品の良さを生かすためだったのでしょうか? 

一般的に生酛系のお酒は速醸より酸が高いのは、酒母の段階では速醸の場合は酸度が7で、生酛系では酸度が10位を狙って作るので、醪の段階で速醸は酸度が1.2~1.4で、生酛系では酸度は1.7~2.0になるそうです。乳酸を添加しない生酛系の酒母では乳酸がしっかり出ているのを確認する必要があるので、酸がどうしても高めにせざるを得ないようです。 

4.杉錦 玉栄山廃純米酒 

Dsc_0879このお酒は滋賀県産の玉栄を使ったお酒で、玉栄は心白の発生率が低く、硬いお米なので、味が濃く雑味を出やすいので、吟醸系には向いておらず、熟成には向いているので、味をしっかり出せる生酛系のお酒に適しているそうです 

この蔵では2004年から生酛系の造りを初めて行ったのですが、最初のトライが玉栄を使った山廃で、その時のお酒がダンチュウで普段のみの純米酒のベスト1として評価されてあっという間に売り切れたそうです。ですから、その後はずっと玉栄のお酒は山廃つくりをしていて、今後変更するつもりはないそうです。 

生酛系には山廃と生酛の2種類がありますが、生酛は小さなたらいに酛を入れて櫂で擦る酛擦り作業をするのに対して、山廃は酛を酒母タンクに一緒にいれて、電動ドリルでかき混ぜてとかす方法を取っているそうですが、味わいは基本的には同じだそうです。どちらが良い味を出せるかは出来次第ですが、生酛の方が早湧きが起きにくいので、失敗が少ないそうです。でもうまくいった場合は生酛の方が時間がかかっているだけ、良くなるかなという思い入れがあるそうです。 

玉栄の精米度は65%で、酵母は泡なし7号酵母だそうで、酒質はアルコール度は15~16度、日本酒度+10、酸度1.6で、飲んでみると日本酒度の割には辛く感じないで、軽い酸味を感じる飲み飽きしないお酒になっていました。不思議なことにお燗をしたら甘みがぐっと出てきたのには驚かされました。 

杉井さんのお話では今回のお酒は1年熟成しているけど、貯蔵温度が低かったので、もう少し熟成した方が良いと思うとのコメントをいただきました。 

5.杉錦 菩提酛 

Dsc_0881江戸時代に安定した酒母を作る方法として生酛が開発されましたが、その前は菩提酛と言われる方法が使われていました。提酛は平安時代後期に奈良県の菩提山正暦寺で開発された方法です。 

その方法は変わったやり方で、新酒を作るのに残暑の暑い日を選び、いかきという籠の中に生米9割、蒸米1割の比率で入れて水の中に3日間浸しておくと酸性で泡立った「そやし水」ができます。この水を仕込水として使って麹や蒸米を投入してお酒を造るやり方です。このそやし水は乳酸菌が造った乳酸が多く含まれた水で、気温の高い時期の方が乳酸菌が良く増殖して素早く乳酸ができるからいいそうです。  

この方法は江戸時代になって水酛と呼ばれて広く使われるようになったようですが、安定性が悪く、混入する微生物の種類によって酒質が大きく変わる欠点がありましたので、生酛ができてから次第に衰退したようです。  

菩提酛はは昭和の時代になって日本酒の醸造教科書からなくなり、今まで詳しいことがわかなかったようですが、1996年に奈良県工業技術センターと奈良県内の醸造元が菩提酛研究センターを立ち上げて、研究を重ね1999年に菩提酛を使った醸造に成功したのです。 

杉井さんは勉強家で好奇心旺盛の方ですから、この菩提酛を使ってお酒を造ってみようと思い立ち、菊姫が復活出版をした酒造教科書の一つの「杜氏醸造要訣」に詳しい記述があったので、それを基に試験をして見事に成功させました。その方法はホームページに書いてありましたのでそれを載せておきます。杉井さんのお話では蔵内で菩提酛を立てて、これを使った醪から醸造しているのは千葉県の五人娘と杉錦だけではないかとのことでした。 

その造り方ですが一合ほどの炊いた飯と一掴みの麹を布の袋に入れて一斗ほどの水に漬けます。この時、酛の掛米にする白米を生のまま一緒に水に入れます。7日くらい放置しておくと軟らかな飯は自然に溶け出して乳酸菌が繁殖して水はすっぱくなり、自然に酵母菌も生えてきます。そこで漬けておいた白米を取り出して蒸し、麹とこのすっぱい水を加えて酛を仕込みます。乳酸により雑菌の繁殖は抑えられ自然に繁殖した酵母はすぐに醗酵し始めます。酸とアルコールが蓄積されて仕込み後10日ほどで酛ができあがります。この酛を使って通常の3段仕込みを行います。 

他の蔵の菩提酛は少し甘めに作るのですが、杉井さんは糖分を抑えた辛口に仕上げたのはワインのように酸味があって糖分が少なくアルコール度数を下げたお酒を狙ったようです。原酒はアルコール度数が19%、酸度が3.0もあったそうですが、割り水をして、アルコール度数13~14度、日本酒度+10、酸度19というお酒にしています。お米は誉富士70%精米、酵母は無添加です。 

今回飲んだお酒は2015BYで1年半熟成したもので、飲んでみるとあたりが柔らかく、そんなに辛く感じない飲みやすいお酒でした。お食事と一緒に飲むにはスイット呑めてしまいますね。 

6.杉錦 生酛純米酒 八十八(やそはち) 

Dsc_0883このお酒は明治時代の酒をイメージして作ったお酒で、精米度を約88%にして生酛作りしたお酒です。 

明治時代は精米技術がなく、生酛造りで温度の高い状態で醸造していたので、日本酒度は+17、酸度は4~5くらいだったと思われます。昔の酒には現代のお酒とは異なる味わいの良さや深さがあったのではないかと思ったのが、このお酒を造った理由だそうです。 坂口先生の本には明治時代の金賞受賞酒の日本酒度は+10で酸度は2.7であったことが書いてあります。

お米は麹米は静岡県産誉富士70%精米、掛米は静岡県産ひとめぼれ90%精米なので、八十八と名前を付けたのでしょう。酵母は協会701号の純米酒です。昔は清酒はすべて純米酒だたtのですよね。 

出来上がった酒質はアルコール分13~14度、日本酒度+17、酸度2.0でした。この原酒はアルコール分は19度、酸度は3.0で割り水してこの値になっています。このままではすごく辛くてのめないのですが、室温で1年以上熟成させると甘みが出て、丸みも感じるようになるそうです。このお酒は2014BYのお酒なので、2年以上の熟成をしています。 

実際に飲んでみると穀物的な香りがするけれども、普通のお酒のような甘さはなく、アルコール分が低いので酔ってからも飲める飲み飽きしないおになっていました。昔の人も割り水をして飲んでいたのかな? 

7.杉錦 山廃純米 天保13年 

Dsc_0888_2このお酒は蔵の創業年の天保13年という名前を付けたお酒で、安価な一般米を使った純米酒だけど昔ながらのお酒の良さを持っているお酒を狙ったものです。 

具体的にはお米は麹米は静岡県産ひとめぼれ70%精米、掛米は静岡県産あいちのかおり78%、酵母は協会7号を使った純米酒です。一言でいえば、アルコール度数を上げた辛口で、酸度の高いお酒ですが、 醸造年度で日本酒度は違っているようです。年々色々と試されているんではないかと思います。

出来上がったお酒の酒質は2015年度醸造のもので、アルコール分15~16度、日本酒度+9、酸度2.6でした。 

冷えたまま飲んでみると軽い熟成の香りがして、ちょっと酸っぱいドライなお酒ですが、温度が上がってくると甘みを感じだし、良いバランスとなってきます。酸味が強いので焼肉に合わせると良いと思います。お燗をするとしっかりした味を感じながらソフトな柔らかさを感じるお酒になります。これは冷やして飲むお酒ではありませんね。 冷えているとただ酸っぱいお酒です。

この蔵の熟成はすべて1回火入れの瓶貯蔵で行っています。一般的には吟醸酒で香りを大事にするお酒は1回火入れで貯蔵しますが、一般酒は1回火入れしたお酒をタンク貯蔵して、瓶詰めする前にもう1回火入れするようです。 

8.純米 本みりん 飛鳥山 

Dsc_0906このみりんは静岡県で生産されている唯一の本みりんで、江戸時代に確立されたみりん本来の製法に従って復刻製造した本みりんです。原料にはもち米と米麹と米から作った焼酎を使うので、普通のみりんのように水飴や醸造用糖分や醸造用アルコールは使いません。従って普通のみりんの倍の価格がします。 

その製法は日本酒とはだいぶ違っていて、蒸したもち米に米麹をまぶし、冷やしてから米焼酎と一緒にタンクに入れて約2か月間発酵させます。こうしてできた熟成液を袋に入れて槽搾りで絞れば完成です。ろ過や火入れはしません。 

飲んでみると、濃厚だけれども自然で深い甘みをもち、フルーティで後味がすっきりする味わいでした。でもアルコール度数は日本酒と同じ14~15度もあるので、要注意です。 

以上でこの会で飲んだお酒の紹介を終わります。 

最後に杉井さんの酒について、全体を通じて感じたことを述べてみます。杉井さんはお酒造りに研究熱心でかつ好奇心が旺盛なので、自分で思いついたことをどんどん実行してしまう方だと思いますが、単なる思い付きではなく、裏打ちされたしっかりしたお考えを持っているように思えます。 

吟醸造りに関しては静岡県の先生であった河村傳兵衛さんの教えをきちっと学び、それを身に着けるだけでなく自分なりのお酒に仕上げていく技術と姿勢を感じました。また、今流行りの吟醸酒を造るだけでは満足せず、日本が昔から育ててきた日本酒古来の酒造りの手法を使うことを積極的にチャレンジし、菩提酛、生酛、山廃のお酒を造ってきましたが、凄いのはこの技術で今風の味のお酒を造るのではなく、昔のお酒の味を再現することにチャレンジされたのには驚かされました。失敗したら売れないお酒ができてしまう可能性があると思いますが、熟成の技術と組み合わせることにより、なんとなるとの自信があったものと思います。 

この杉井さんの考えのにはもっと先を見たお考えがあるように思えました。それは赤ワインの世界を日本酒で実現しようと考えておられるのだと思います。高級な赤ワインは味わいが奥深くて、良いものを飲むと何とも言えないほどの幸せ感を与えるお酒になると思っている人は多いと思います。その赤ワインは酸味が強く糖分がほとんどないお酒ですが、ブドウの持つ独特の成分と熟成の技術により醸し出されるものであることを杉井さんは良く知っておられるので、日本酒の場合も酸が多くて糖分の少ないお酒を熟成させることにより赤ワインに近いお酒を実現しようとしているように感じました。 

鯵の深みという点では、まだまだ道半ばと言えますが、きっと杉井さんならいずれか達成できる日が来るのではないかという期待があります。 

大変難しい課題かも知れませんが、ぜひ実現させてもらいたいものですね 

最後に「あふぎ」のママと杉井さんの2ショットをお見せします。いい雰囲気でしょう。 

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いつもお料理の最後に作っていただく静岡おでんをお見せします。
とてもおいしいですよ。

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