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2017年6月25日 (日)

僕が愛用している試飲会のためのグラスの紹介

<立食パーティ形式の試飲会用グラス> 

各都道府県の酒造組合が主催する試飲会には昔から参加してきましたが、会場で必ず蛇の目のついたお猪口を渡されそれを使って、試飲することが多いですが、僕のようにじっくり味わってから必要に応じて写真を撮る人にとっては結構問題があります。どんな問題かと言いますと、以下の2つにまとめられます。 

1.お猪口は持ち運びが良いのですが、香りを楽しんでから口に含んで味を確認する人にとっては、お猪口は適していません。ですから試飲用のマイグラスを持ってきている人もいますが、持ち運ぶのが大変という問題があります。
 
2.僕のように必要に応じてカメラで写真を撮る者にとっては、写真を撮るときに、お猪口は邪魔なので、一旦テーブルの上に置いて写真を撮ることが多いのですが、酔いが回ってくると置き忘れることがしばしばありました。また、お猪口は試飲するための器ですから、いつも濡れているのでポケットに入れることもできないので困っていました。
 
以上の二つを同時に解決するマイグラスを考案しましたので、ご紹介します。その前に香りを楽しむためのグラスはどんなグラスが良いのしょうか。
 
僕が参加しているインフィニット酒スクールでは日本酒の試飲には下記のようなワイグラスを使用しています。このグラスはワインのテースティンググラスとして認定されているもので、215ccの容量がありますが、使用する時は30~40ccほど入れて、グラスを回転させ香りを立たせてから香りをかいだ後に、口にお酒を含んで味を確認します。お猪口ではできない技です。
 
Dsc_0190 
 
僕が購入したグラスはbormioli luigi DOC テースティンググラスでアマゾンで520円/個(送料別)で購入しました。でも、これは割れやすい構造なのでとても持ち運びには向いていません。
 
日本酒用のテースティンググラスが色々なものがありますが、最も有名なテースティンググラスはリーデル日本酒グラスですが、費用が高いし薄くてわれやすいので、我が家では蛇の目入りの利き酒グラスを使っています。これなら800円/個以下でで購入できます。
 
Dsc_0194 

このグラスは容量は230CCあり、しっかりしていますので、布に包めば持ち運びできますが、試飲会でカメラとこのグラスを両方持つのはちょっと辛いですね。 

そこでいろいろ検討して選んだグラスはウイスキー用テースティンググラスです。
 
グレンケアンブレンダーズモルトグラスと言われるものが880円から1500円くらいで売られています。
 
31aos10zhsl

とても肉厚で落としても壊れそうもないグラスで、容量が190ccなので、持ち運びは簡単そうです。でもカメラとの2個持ちの壁はあります。 

そこで考え出した究極の試飲用グラスを考えました。下の写真です。青いストラップがポイントです。ストラップを持てばワンを吊るすことができます。これは小型のデジタルカメラを手首にかけてぶら下げるためのストラップです。

 

 
Dsc_0191 

僕の使用例を下にお見せします。このグラスを吊るすためのカメラ用のネックストラップとつないで使用します。ちょっと格好悪いですね。これで置き忘れも、落として割ることもなくなりました。テーブル席の時は写真のようにネックックストラップからグラスを外して使用しています。 

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それではネックストラップを紹介します。下の写真がそうですが、SANWA SUPPLY ネックストラップ(丸紐) DG-ST8BKです。僕はビックカメラで購入したので、これとはちょっと違うメーカーのものでした。グラスの首の所を縛っているたストラップはデジタルカメラ用で、首のところが緩まないように細い針金で縛っています。ネックストラップとワンタッチで着脱できる接続部を持っています。この脱着用の接続部で選べばどこでも売っていると思います。
 
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いかがですか。女性の方はかっこ悪いので使えないかもしれませんが、ウイスキー用のテースティンググラスは外部での試飲会用としては大きさも手ごろなので、持っておいてもいいと思います。参考にしてください。
 
<着席形式の試飲会用グラス>
 
次に稲毛屋の試飲会のようにテーブル席で10~12種類くらいのお酒をランダムに飲む試飲会がありますが、その時参加している方は多くは小ぶりの紙コップを持ってこられています。これは軽量でかさばらないのでとても良いのですが、日本酒を紙コップで飲むのは味気ないので、どんなものが良いか考えました。
 
まず最初に考えたのが、蛇の目入りのお猪口が6個入る容器を使ってみました。写真のような100円ショップで売っているプラスティック容器に奇麗に入ります。
 
Dsc_0187
容器の大きさは165mm×100mm×高さ800mmですので、バッグに入れて運ぶにはちょっとかさばります。それから少し隙間が多いので動かないように詰め物の必要があるので、ちょっとめんどくさいです。高さ45mmの容器があればすっきりするかもしれません。

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もっとコンパクトに運べるものがないかを調べてできたのが下の写真です。上にかぶせる蓋を外した状態ですが、容器の大きさは80mmφ×140mmでグラスが7枚入ります。
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グラス1個も容器1個も100円なので、800円で完成します。
作り方を下記に示します。まずグラスを逆さまに7個積み上げます。
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このグラスの上にポチポチ断熱シートを2枚ほど置き、上から容器をかぶせて蓋をすればおしまいです。
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蓋の下にはちょっと集めの断熱シートを入れて動かないようにしてください。
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以上で終わりますが、お猪口は口が広がっているので、重ねやすいのと香りを感じやすいです。これ一つあればどこにでも運べますので、大変便利です。
以上で試飲会用の愛用秘密道具の紹介を終わります。

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2017年6月21日 (水)

静岡酵母と静岡吟醸の誕生の秘密

5月21日にSAKE2020プロジェクトの企画で「各県開発酵母の先駆け~静岡酵母と静岡吟醸]という内容のセミナーが行われましたので、参加してきました。SAKE2020プロジェクトはは松崎晴雄さんとジョンゴントナーさんが代表を務める組織で、日本酒が高度に発展していく現在の日本酒が辿ってきた道のりを、歴史的な視点から紐解くセミナー・ワークショップをシリーズとして開催しています。 

その第1回目は昨年の9月10日に「吟醸酒質の確立~9号酵母と熊本の酒」という内容で開催されました。その時の内容とSAKE2020プロジェクトの概要については下記のブログにまとめてありますので、興味のある方はご覧ください。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-42bd.html 

今回のセミナーは次に示すような4つの内容で開催されました。 

1.松崎晴雄さんの講演、「河村傳兵衛先生をしのぶ~静岡酵母と静岡吟醸の30年~」

下の写真は 講演されている松崎さんです。 

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2.映画上映 「吟醸酒王国しずおか」 

下の写真は映画の一画面で突き破精造りの麹菌を振っている姿です。 

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3.鈴木真弓さんと松崎晴雄さんの対談 「静岡吟醸の魅力」 

下の写真は対談の時のご様子です。 

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鈴木真弓さんはしずおか地酒研究会を立ちあがた方で、現在も主宰として活躍されています。上述の映画の製作を企画したり、静岡の地酒物語「盃が満ちるまで」の著者としても活躍している静岡生まれのライターです。

4.静岡酒の利き酒と懇親会 

懇親会の風景です 

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食事用のテーブルは何と卓球台でした。 

<講演会の内容のご紹介> 

今回開催された会場は目黒駅の近くのHUB TOKYOで行われましたが、ここは元印刷工場の跡地のレンタルスペースのようですが、音の反響が強くて聞き取りにくい状況でしたので、セミナーの内容を正確にお伝えするのではなく、僕のための備忘録として、セミナー全体を通して理解したの内容を纏めることにしました。したがって発表された内容とはすこし違うこと、内容に関して聞き間違いがあるかもしれないことをあらかじめお伝えしておきます。 

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1.静岡吟醸が生まれる前の静岡酒はどうだったのでしょうか 

静岡県のお酒が昭和61年の全国新酒鑑評会で10蔵が金賞、17蔵が入賞する快挙が起こり、一躍静岡のお酒に注目を浴びるようになったのですが、その時代の全国新酒鑑評会では金賞受賞数は100~120程度でしたので、静岡のお酒が10蔵も金賞を取ったことは大変なことだったらしいです。それまでは広島や石川のお酒が注目されていて、静岡の酒は精々10位くらいだったようです。静岡県の蔵は今では27蔵しかありませんが、当時は40蔵くらいあったようですが、いずれも小さな蔵ばかりで灘の大手蔵への桶売りをメインとしてきましたが、昭和50年代に入って桶買いが減少し、付加価値の高い特定名称酒に力を入れ始めることになります。しかし、なかなか酒質を上げるのが難しかったようです。この状況を変えたのが静岡県の沼津工業技術センターの食品バイオの主任研究員の河村傳兵衛さんでした。 

2.河村傳兵衛さんはどんな人でしょうか 

晩年の姿をインターネットで見つけましたので、お借りしました。優しそうなお方に見せますね。でも信念はすごいものを持っておられるのでしょう。 

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河村さんは昭和18年に静岡に生まれ、静岡大学の農芸化学化を卒業後、昭和40年に工業技術センターに入社して酒造りを勉強しますが、入社した当時は静岡のお酒は東海4県の中で最下位だったそうで、静岡の酒質を上げるためには全国新酒鑑評会で金賞をとることを目指すことが良いと思いつき始めたようです。静岡県には全国各所の杜氏がいるという珍しい地区だったので、まずは保守的な杜氏の世界に入り込み吟醸酒の命ともいうべき麹造りのノウハウを学び、麹を見極め、醪の味を確かめ、酒造りに精通すると同時に杜氏と心を合わせる努力をされました。こうして現場で学んだ技術をもとに静岡県の酒造りに適した新しい酵母の開発に取り組み5種類ほどの酵母の開発に成功しています。こうして生まれた静岡酵母の第1号がHD-1です。この酵母を使用したことが静岡が大量に金賞を受賞した最大の理由です。 

静岡の酒質が向上したのは酵母を変えただけではありません。河村さんが強く指導したのは麹造りです。それまでは吟醸酒の麹は広島の場合のように、おできのようにぶつぶつ浮き上がる麹(たぶん総破精)を良しとしていましたが、河村さんは少ない麹菌で時間をかけて菌糸を米の中に入れ込む「一点くっきり」の突破精を良しとしていました。、突破精の麹が良いと言っても全部を突き破精にするのはとても難しい作業ですが、それができる杜氏が静岡にはいたそうです。 

麹造りだけを厳しく指導したかというとそうではなく、全行程の一つ一つを完全にクリアにすることを常に言っていたそうです。洗米は蒸し米を作る前工程ですが、洗米した米を握ってみて粉雪のようにさらりとしていなければだめで、ぬるっとしていたらだめだそうです。また醪造りが上手く行ってもそれを絞った後のお酒の管理がしっかりしていないとだめ、蔵は清潔でなけれないけないと、徹底的に清掃することを指導したそうです。こんな河村さんのいう通りするのは蔵の方も大変だったでしょね。 

でも河村さ静岡の蔵のお酒の酒質を上げることに真剣に取り組んでおり、真夜中でも車で突然蔵を訪れ麹造りをチェックしたかと思うとさっと研究所に戻り、また夕方に蔵を訪れるほど努力家でしたので、その行動に対して蔵人も一目置いていたものと思われます。 

河村さんは金賞を大量に取った後も精力的に酒造りの指導をされており、平成8年には鈴木真弓さんが立ち上げたしずおか地酒研究会を支援されて蔵人の指導をしてきました。その後平成15年に引退され後任に道を譲ることになりますが、自ら起業をして発酵技術を利用した食品開発などの取り組みました。大変残念なことに昨年73歳でお亡くなりになりました。過去の実績から、河村さんが静岡吟醸造りの生みの親であることは間違いありません。冥福をお祈りしたいと思います。 

3、静岡酵母はどんなものがあるのでしょうか 

酵母の開発にあたっては広島の三浦仙三郎や秋田の花岡正庸や熊本の野白金一に負けない吟醸酒造りを目指しておられまして、当時は金賞を取るにはYK35が近道と言われt時代です。Yとは酒米は山田錦、Kとは協会9号酵母、35とは精米割合です。9号酵母は造りによって香りは変わりますが、カプロン酸エチルの華やかな香りと酢酸イソアミルのすがすがしい香りを両方出す酵母です。 

カプロン酸エチルは華やかですが、香りが強すぎて料理の味を邪魔したり、飲み飽きするので、河村さんは嫌だったのではないでしょうか。そこで県内の酵母を色々集めてその長所をかけ合わせればいい酵母ができるはずということで生まれたのはHD-1です。Hは波瀬正吉のH、土井酒造のDと言われていますので、土井酒造の蔵付き酵母がベースになっているのでしょうね。 

HD-1は酢酸イソアミル系のさわやかでフレッシュな香りで大吟醸に向いた酵母として有名ですが、その後下記のような色々な酵母が開発され、それぞれの用途に応じた使われているようです。  

Photo


4.静岡吟醸酒はどんなお酒でしょうか 

静岡吟醸酒は大吟用のHD-1かNEW-5が使われますが、HD-1の方が香りは高いようで、香りのベースは酢酸イソアミルでさわやかでフレッシュな香りですが、その特徴を引き立てるために酸度1.0~1.2と下げて、日本酒度を+5~+6と辛口にして、すきっと切れの良いお酒にしているようです。 

全体に雑味を少なくするために、徹底的な洗米、突き破精の麹造りのこだわったものと思わせます。静岡県は豊富な富士山の伏流水があるし、新鮮なお魚が豊富なとことなので、まさに地域の食べ物ものに合わせたお酒と言えそうです。 

最近の全国新酒鑑評会では18号酵母を使ったお酒が賞取ることが多いようです。それは18号酵母を使うとカプロン酸エチルの香りが強くで少し甘い感じのお酒になるからです。その香りのお酒の中では静岡酵母の香りは弱く感じ、そのためか静岡酵母のお酒が受賞する確率が下がってきているようです。でもカプロン酸エチルの香りのお酒はどうしても飲み飽きする傾向があるので、個人的な感想ですが、最近はカプロン酸エチルの香りを抑えたM310や新しく開発された各県の酵母が見直されてきているようですので、静岡酵母がもう一度数多く受賞する可能性が出てきたのではないかと思っています。 

5.試飲した酒の紹介 

5-1 磯自慢酒造 

Dsc_0847右から 

・ 磯自慢 純米大吟醸 東条秋津常田産山田錦40%精米、ALC16~17、日本酒度+4~+5、酸度1.25 自社酵母 

・ 磯自慢 大吟醸 東条秋津産山田錦45%精米、ALC16~17、日本酒度+5~+7、酸度1.1 自社酵母

 

 

 
5-2 初亀酒造 

Dsc_0844右から 

・ 初亀 吟醸 亀印 麹米山田錦50%精米、掛米富山県雄山錦50%精米、ALC12、日本酒度・酸度不明 酵母HD-1 

・ 初亀 大吟醸 愛 兵庫東条産山田錦45%精米、ALC15、日本酒度+3~+4、酸度1.3 酵母HD-1 

 



5-3 大村屋酒造場

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右から

・ 若竹 プレミアム純米大吟醸 静岡産誉富士 40%精米、ALC17、日本酒度+4、酸度1.2 酵母HD-1

・ 若竹 純米大吟醸 静岡大産山田錦 50%精米、ALC16、日本酒度・酸度不明、酵母HD-1 

5-4 富士錦酒造 

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右から

・ 富士錦 特別純米、 富士宮産誉富士、ALC17、日本酒度-1、酸度1.3、酵母New-5

・ 富士錦 大吟醸(銀) 兵庫県産山田錦50%精米、ALC15~16、日本酒度+4、酸度不明、酵母HD-1 

5-5 花の舞酒造 

Dsc_0846右から

・ 花の舞 大吟醸 静岡産山田錦45%精米、ALC16~17、日本酒度・酸度不明、酵母不明

・ 花の舞 純米大吟醸 静岡産山田錦50%精米、ALC15~16、日本酒度・酸度不明、酵母不明

 

 

 

5-6 青島酒造 

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右から

・ 喜久酔 純米吟醸 藤枝市松下農場産山田錦50精米、ALC15~16、日本酒度+6、酸度1.1、酵母New-5

・ 喜久酔 純米大吟醸 藤枝市松下農場産山田錦40精米、ALC15~16、日本酒度+4、酸度1.2、酵母New-5

5-7 杉錦酒造 

Dsc_0841

右から

・ 杉錦 純米大吟醸(県知事賞受賞酒) 兵庫県産山田錦40%精米、ALC15~16、日本酒度+0、酸度1.5、酵母HD-1

・ 杉錦 生酛純米(しずおか地酒研究会20周年記念酒) 静岡県産誉富士、ALC15~16、日本酒度+8.5、酸度1.6、酵母HD-1

・ しずおか芋焼酎 才助 静岡産紅あずま、ALC25.5、他不明 酵母New-5

ここでは一つ一つのお酒の感想は書きませんが、全体的に感じたことをご紹介します。

・ 大吟醸にはHD-1を使っていることが多いようですが、以前より酢酸イソアミルの顔類が少なくなっているように思えました。

・ 今年の山田錦は溶けが悪かったせいか旨みが少なくなったように感じました。それに対して誉富士方がどの蔵も味があったようでした。

・ 山田錦を使った静岡系のお酒の中では喜久酔のお酒が少し甘みを感じさせて、バランスが良いように思えました。

・ 個人的には杉錦の生酛が一番味わいが複雑で好きでしたね。杉井さんのお酒は少し静岡のお酒の路線とは少し違っていますが、僕にとっては個性があって好きですね。

以上で僕の感想を終わります。

最後にこの会の参加していただいた蔵元さんとSAKE2020プロジェクトの皆さんをご紹介します。

最初に蔵元さんで、右から杉錦の杉井さん、喜久酔の青島さん、富士錦の清さん、初亀の橋本さんです。あれ、若竹の日比野さんがいませんね。 

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SAKE2020プロジェクトのメンバーと鈴木さん

右から山本さん、今田さん、飯田さん、鈴木さん、柴田さん、ゴントナーさん、松崎さんです。本日はありがとうございました。次回の広島の酒を期待しています。

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2017年6月 7日 (水)

天狗舞の極上酒はすごい酒でした。

五月の連休が明けた火曜日に天狗舞の極上酒を大いに楽しむ会を開催するという案内が4月の終わりごろに突然来ました。これを企画したのは、自称酔いどれフォトグラフィッカーの平塚義久さんです。この企画がどのようにして生まれたのかはわかりませんが、神戸の夙川にお店を出している吟座糀屋にお酒を提供している糀屋酒店の玉谷さんと平塚さんが仲が良くて色々お付き合いしているうちに、お店にある貴重な天狗舞の極上酒を東京の皆様に糀屋のお料理と合わせて飲んでもらおうということになったようです。 

応募人数は13名と、ごく少数の平塚さんの知り合いに声をかけられたようで、参加費が1万3千円と高かったけれども、天狗舞の中三郎の純米大吟醸や大吟醸と天狗舞山廃の純米大吟が飲めるということなので、迷わず申し込みました。天狗舞の純米酒や五凛のお酒は飲んだことはありますが、最近は中三郎は飲んだことがなかったので、じっくり楽しんでみようと思った次第です。 

天狗舞のお酒をじっくり味わうのは、2009年に新橋の野崎酒店で開かれた「天狗舞と五凛を楽しむ会」以来のことです。この時の感想は下記のブログに書きましたので、良かったら見てください。随分前のことで、僕もお酒の初心者でしたので、あまりたいしたことは書いていませんね。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/2-673d.html 

この会は両国駅近くのレンタルスペースのスキーマ両国店で開かれました。ここはキッチン付きのレンタルスペースで、最大20名の立食パーティールームで平日の夜で、6時間15000円、土曜日の夜で28000円で借りれるようです。今回は神戸から糀屋の料理人の玉谷昴さんがこられて、ここのキッチンで料理を作って出していただきました。 

下の写真の左の方が主催者の平塚さんで、中央の方が麹屋の玉谷さんです。 

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この下の写真がレンタルルームの入り口ですが、よく見ないとどんなお店なのかがわかりにくいですが、外から何をやってるかは丸見えです。僕は中に知っている人がいたのでここだとわかりましたが、看板だけだとわかりにくかったですね。 

Dsc_0746  

中の様子を見てみましょう。奥にキッチンルームが見えます。随分シンプルなレンタルルームでした。もうちょっと高級感を求めればもっと高いのでしょうね。我が家のダイニングルームを貸し出せば、20人くらいの立食パーティならできそうですね。やってみようかな?

中央にフルネットの中野社長、その左にノムリエ会会長の高瀬さんがおられました。 

Dsc_0748_2  

では早速どんなお酒を飲んだかをご紹介しましょう。この写真は平塚さんがFACEBOOKに出したものを拝借いたしました。このように飲んだお酒を並べたのは僕が帰った後のようですから仕方がないです。 

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右から 

・ 中三郎 純米大吟醸 27BY
・ 中三郎 大吟醸 27BY
・ 天狗舞 山廃純米大吟醸 28BY
・ 五凛  純米大吟醸 28BY
・ 天狗舞 純米大吟醸 28BY
・ 五凛  純米山田錦 28BY
・ 天狗舞 山廃純米 26BY
・ 天狗舞 山廃純米 25BY
 

全て生酒ですから、すごいラインアップですよね。 

それでは飲んだお酒の印象を纏めてかいてみますが、その前に天狗舞の車多酒造と中三郎さんのことにちょっと触れておきます。 

<車多酒造と中三郎>

車多酒造は石川県の白山町にあります。北陸本線の松任駅から南へ3㎞程下った田んぼの中にあるようです。創業は江戸末期の1823年だそうですから、このあたりの酒蔵としては古いほうではありません。初代の蔵元の車多太右衛門さんは油屋を営んでいたのですが、酒がお好きだったので自分でも作ってみたいと酒屋を始められたようです。天狗舞とはすごい名前を付けたものですね。平塚さんのお話によりますと、蔵の近くの森の木の葉の擦れ合う音が天狗の舞う音に聞こえたということから銘々したそうです。 

それから地元に飲まれるお酒を造り続けてきたのですが、車多酒造を大きく変えたのが昭和30年代後半に蔵に戻ってきた7代目の蔵元の車多壽郎さんです(現在は息子さんお一成さんが社長をしています)。壽郎さんは新しい味わいの酒、自分が好む酒を造りたいと山廃仕込みに着目されたそうです。そこで、静岡県のある酒屋で杜氏をしていた中三郎さんを呼び寄せ、その時から中三郎杜氏と二人三脚で山廃仕込みのお酒を作り上げていったのです。 

ご存知の通り中三郎杜氏は能登杜氏の四天王の一人ですが、その頂点に立つのが農口尚彦さんで、農口さんの弁によると開運の波瀬さんも満寿泉の三盃さんも天狗舞の中さんもみんな僕の教え子だと言っていますが、農口さんの山廃つくりを越えたのは中さんだけだったようです。それだけ山廃つくりは奥が深い造りなのでしょうね 

中三郎さんは現在は杜氏は後輩の岡田さんにゆずり、現在は杜氏顧問として支援側にまわっているそうですが、まだ現役で活躍されています。そのお酒が飲めるのはとてもうれしいことです。僕と中三郎さんと車多社長との写真がありますので、ちょっとお見せします。この場所は石川県の迎賓館広場で行われたサケマルシェです。中央の小柄な方が中さんで、右側の方が車多社長です。中さんはまだお元気そうですね。 

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蔵や中さんのお話はそれくらいにして早速飲んだ酒をご紹介しましょう。でもその前に櫂のはじめに行われた高瀬先生のご講演についてちょっとまとめてみました。

<高瀬先生のご講演要旨>

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ご講演は15分くらいの短いものでしたが、主にアルコール添加と山廃つくりのお話をいただきました。

アルコール添加を多くするとアルコールの刺激が気になるけれども、適量のアルコール添加は香りを引き立てるとともに清涼感が出て飲みつかれしなくなるので、出品酒はほとんどアルコール添加のようです。その添加用のアルコールは粗粒アルコールを外国から輸入して醸造用アルコールとして使用していますが、一部のメーカーでは米で作った焼酎を添加用のアルコールとして使っている蔵もありますが、国税局はこれを醸造用アルコールとして認めていないので、特定名称酒ととして名乗れないそうです。どうしてそんな規則があるのかわかりませんが、より品質の高い醸造アルコールを使うことは良いことなので、ぜひ見直してもらいたいものです。

山廃つくりは明治42年に開発された方法ですが、それまで使われていた生酛造りの工程の中の櫂で潰す作業を廃止して麹の酵素で溶かす方法に変えて酛造りの作業環境を大幅に改善したものです。この開発には福島県の末広酒造で色々実験を行ったそうです。山廃つくりの前の生酛造りは伊谷で生まれた寒造りを改良して完成したもので、その後の酒母造りのベースとなったので、当時は普通酛と言われていたそうです。

昔の生酛系(山廃つくりを含む)は木桶を使ったり酒造りの環境の悪いところで作られることが多かったので、どうしても酸味の強い独特の風味を出すことが多かったのですが、最近の生酛系の造りの酒は大幅に改善され、奇麗になっていますので、現代生酛系と呼んだほうがいいそうです。天狗舞の山廃は酸はあるものの、昔にあったような強い酸ではなく奇麗な酸味だそうです。それをよく味わってもらいたいとのことでした。

以上で講演の要旨を終わります。

<試飲したお酒の紹介>

.中三郎 純米大吟醸 27BY 

Dsc_0774_2この写真をよく見てください。純米大吟醸の上に真精と書いてあります。この意味は精米度が正しいという意味だそうですが、もう無くなった傳魚坊のお店にはこの文字が付いた中三郎が入ったそうです。ラベルの右上には筋水岩高と書いてありますが、この意味は醪の泡の状態を表すそうで、筋泡、水泡、岩泡、高泡という意味がそうです。この文字が入っているのは中三郎さんがこれだと気に入ったものだけに書いたそうです。ですから今回のお酒は中三郎の純米大吟醸の中でも最高峰のものと言えます。 

中三郎の純米大吟醸の生酒はインターネットでもほとんどその姿を見ることができないもので、普通の人は手に入らない特殊なお酒ですが、その中でもこのお酒はさらに特別なものといえます。こんなお酒が飲めるのは幸せそのものです。 

飲んでみましたが、さすがにうまい酒でした。しっかりした味わいがあって、最後まで奇麗な余韻を残しながらきれいに消えていくお酒でした。飲んでいるとホワット楽しくさせるお酒で、この酒に文句を言う人はいないのではないでしょうか。 

香に少しカプロン酸エチルの香りがしたので、皆さんが18号酵母を少し使ったのではないかという話になっていました。最近はほとんどの蔵で酵母を明確にしないようですが、飲む側としては公開してもらったほうが良いという意見が多かったです。 

最近は先入観を持たないで飲むべきとの意見を持つ蔵も多いようですが、最初にイメージを持つほうがお酒がよくわかるのも確かです、皆さんはどう思いますか。 

2.中三郎 大吟醸 27BY 

Dsc_0764_2このお酒は今回唯一のアルコール添加のお酒です。アルコール添加すると香りが引き立ち、さわやかさがでて飲みやすくなると言われますが、このお酒もまさしくそうで、純米大吟醸のようなうまみは少なくなっていますが、バランスが良く、奇麗な余韻が漂う、いくらでも飲めてしまうようなお酒でした。 

確かに奇麗で飲みやすいけど、純米大吟醸に比べるとちょっと物足りない気がしてしまうのは、飲み比べたからだと思います。僕が胸がないなと言ったら、高瀬先生が八千草薫のようなお酒かなと言われたのが印象的でした。 

お酒のスペックは兵庫県特A地区の山田錦35%精米、日本酒ぞ+5、酸度1.2とまさしく金賞酒狙いのお酒ともいえます。 

次いでながら、高瀬先生も中野社長も純米酒党として有名な方ですが、決してアルコール添加のお酒が嫌いではなく、よく飲まれるそうです。昔はアルコール添加でお酒の増量を図るようなお酒が出回っていたので、それを抑えるために純米酒を推進してきただけで、中三郎のように味を調えるためのアルコール添加のお酒は大好きだそうですから、皆さん知っておいてくださいね。 

3.天狗舞 山廃純米大吟醸 28BY

6884be07f65782d9e1a62ed8163a7c4f1天狗舞と言えば山廃仕込みが有名ですが、それこそ中三郎さんが磨き上げてきた造りのお酒で、その中でも最高峰のお酒がこの山廃純米大吟醸です。 

天狗舞の山廃純米大吟醸には2種類あって一つは山田錦45%の緑の瓶と山田錦35%精米の茶色い瓶がありますが、今回のお酒は後者の生酒です。スペックは日本酒度+3、酸度1.4と中三郎より少し酸が高いようです。 

飲んでみますと、口に含むとしっかりした旨み甘みが広がってきて、口の中までしっかりと伸びてきて、その後甘みを感じながら程よく消えていくお酒で、飲んでいる人を楽しくさせるお酒でした。カプロン酸エチルの香りはしませんでした。 

中三郎の純米大吟醸はまず手に入りませんが、このお酒なら頑張れば購入できる可能性がありますので、ぜひ購入しておきたいお酒ですね。 

4.五凛  純米大吟醸 28BY 

Dsc_0768_2五凛は8代目の蔵元社長をしている車多一成さんが「旨い」、「滑らかなのど越し」「飲み飽きしない」の3要素を味のコンセプトとして世に出したお酒で、お客様、飲食店、酒販店、蔵元、杜氏の5者が常に凛とした関係でお酒を楽しんでもらうという意味で「五凛」となずけられたそうです。 

お酒のスペックは山田錦45%精米、日本酒度+4、酸度1.5ですが飲んでみると、香りは少なめで天狗舞より酸味を感じて中ごろから膨らんできて、最後に軽い苦みを感じながら消えていく余韻の長いお酒でした。全体的には酸味がすっきりした輪郭を与えてくれる格調の高い印象を与えるようです。 

燗助さん(佐藤晃一さん)の意見をはこれが一番燗に合うお酒のように思えるとのお話でした。 

5.天狗舞 純米大吟醸 28BY 

Dsc_0772_3天狗舞の純米大吟醸は生酒と火入れのお酒はラベルが違っていて、生酒は青いラベルですが、火入れは白いラベルのようです。 

お酒のスペックは山田錦50%精米、日本酒度+3、酸度1.4ですが、飲んでみると酢酸イソアミル系の洋ナシのような香りがあって、口当たりははっきりとした甘みを感じるけど、中盤からちょっと膨らんできめやかな酸味を感じながら消えていくお酒でした。 

最初にはっきりした旨みを感じた後のバランスが良いので、お料理に合わせやすく、今どきの若者にとって受けるお酒ではないかなと思いました。

6.五凛  純米山田錦 28BY 

20150728blog1600x408このお酒は最初の乾杯酒として出てきました。お酒のスペックは山田錦60%精米、日本酒度+3、酸度1.8ですが、飲んでみると吟醸香は全くしないので、高温短期醸造ではないと思われます。口に含むと甘みはあまり感じないけど旨みがあり、口の中ほどまで味がのびて来るので、酸味はあるけど意外と強く感じないバランスのお酒で、飲みつかれしないお酒のように感じました。 

実はこのお酒の写真を現場で撮りそこなったので、インターネットからお借りしたのですが、どうもこの写真はちょっと違ったお酒のようで、瓶の肩にラベルがついている五凛純米生酒 ドンブレンドのお酒の写真でした。 

ドンブレンドとは35%精米の純米大吟醸を7%、45%精米の純米大吟醸を28%、65%精米の純米を65%でブレンドしたお酒のようです。それでいて1升瓶で税抜きで3000円で出したようでこれは呑んでみたかったですね

7.天狗舞 山廃純米 25BY
8.天狗舞 山廃純米 26BY
 

天狗Dsc_0759_2舞山廃純米原酒は車多酒造の定番のお酒なので、比較的手に入りやすいお酒ですが、生酒の25BYや26BYを飲むチャンスはあまりないと思います。表のラベルでは25BYか26BYかはわかりません。 

お酒のスペックは五百万石60%精米、日本酒度+4、酸度2.2、アルコール度数18度ですが、飲んでみると熟成の香りはするけど、そんなに強くはないけど、角が取れたとろみのある旨みが口の中で厚みはあるけど意外にフラットに広がってきて、その後消えていくお酒でした。純米大吟醸の山廃とは酸度がだいぶ違うの、同じ山廃でも造りはだいぶ違うのではないかな。 

香は熟成よりは穀物的な香りのような気がしましたが、これが山廃生酒の熟成の香りの特徴のようです。 

僕にとっては25BYも26BYも大きな差は感じなかったけれど、28BYとの差はみてみたかったです。 

<終わりに>

この日はこの会に参加されていたフルネットの中野社長の誕生日の前の日なので、誕生日祝いのケーキが出されました。中野社長がそのケーキを家に持ち帰って夫婦で食べたいということで、この後すぐにお帰りになりました。

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最後に平塚さんが撮った写真を載せておきます。真ん中の女性は中野さんの72歳を逆にした27歳のお嬢様で、この偶然を中野さんは喜んでおられました。僕の笑顔が良いですね。かなり酔っていますね・・・・

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