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« 田邉酒造は世代交代が旨く行っていますね | トップページ | 結城酒造のお花見の会でちょっとだけの蔵見学 »

2017年4月11日 (火)

舞美人の美川酒造場はオンリーワンのお酒を醸しています

福井県のフェニックスホールで開催される越前・若狭の地酒「春の新酒祭り2017」に参加する前に蔵を2件訪問しましたが、最初に訪れた田邉酒造については下記のブログを見てください。
http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-ea66.html  

二つ目に訪れた蔵は舞美人を造っている美川酒造場です。この蔵は福井駅の近くを流れる足羽川を上流に約3.5kmほど登った川のほとりにある蔵です。創業は明治20年だそうですが、昭和23年の福井大地震の時に蔵の大部分が壊れて立て直して再開したそうです。  

福井駅からタクシーで行ったのですが、運転手さんが舞美人の蔵は知らないし、飲んだこともないということで、ナビを使って近くまでは行ったのですが、道に迷ってやっと到着しました。周りは見渡す限りの田圃の中にある小さな小稲津町の中にありました。 

下の写真が蔵から見た田園風景で、道を挟んで向こう側に1町(約9000m2)の酒米用の田圃があり、山田錦と五百万石を栽培しているそうです。蔵の生産高は120石と小さな蔵ですが、それでも蔵で使う酒米の30%しか取れないそうです。米造りには結構広い場所が必要なのですね。 

Dsc_0807 

それでは蔵の入り口の写真をお見せしましょう。比較的新しく見えますが、福井大震災後に再建された建物なので昔ながらの趣はありませんが、とてもそれらしい雰囲気は感じられます。 

Dsc_0806

蔵の案内は蔵元杜氏の美川欽哉さんにしていただきました。欽哉さんは6代目の蔵元で大学(日本福祉大学経済学部)を卒業後すぐに蔵に戻り、蔵の杜氏をしていた越後杜氏の丸山さんから指導を受け、酒造りを身につけられたそうです。現在は自ら杜氏として頑張っていますが、造りは奥様とアルバイトの3人だけでやっているそうで、毎日大変だそうです。 

欽哉さんのお写真を撮り忘れましたので、インターネットから拝借しましたが、ちょっと若い時のお写真のようです。現在はもう48歳だそうです 

Kinnya
舞美人という名はお酒の銘柄には珍しい名前なので、奥様の久美子さんが美人なのでつけたのかと思っていましたら、違っていました。この地は越前松平氏(福井藩)の領地で、松平のお殿様が鷹狩に来られた際に休憩される場所が蔵がある小稲津町でしたが、その時、村一番の美人が舞を献上しおもてなしをしたそうで、そこから付けられた名前だそうです。 

蔵に戻ったときは端麗辛口のお酒だったそうですが、自分が杜氏になってからは毎日の晩酌に欠かせない食中酒を目指しており、濃醇旨口のお酒だそうです。蔵見学が終わった後、飲させていただきましたので、どんなお酒なのかを後で説明したいと思います。 

早速蔵見学した様子を紹介しますが、この蔵は設備的に目新しいものはほとんどなく、特徴的なのは和釜と木槽ぐらいです。 

<仕込み水> 

仕込み水は井戸からポンプでくみ上げていますが。弱軟水だそうで、飲んでみると柔らかいけど味のある水でした。下の写真が井戸です。 

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<和釜>
 

比較的大きい和釜が一つあり、その隣には放冷機がありました。原料米は自社田の五百万石、山田錦、福井県産の五百万石、兵庫県産の山田錦のほかに、はなえちぜんも使っているそうです。 

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 <放冷機> 

どの蔵にもみられる昔からの連続放冷機ですね。 

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<麹室> 

下の写真の中央下が麹室の入り口ですが、とても麹室の入り口には見えません。説明を受けない限りここが入口であることはわかりません。人が屈んで入れるくらい小さな入り口で、出麹の出口にもなっています。枯らし場が2階にあるので、ここを麹を担いで運び出すのが大変だそうです。 

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<酒母室> 

とても簡素な酒母室ですが、山廃も速醸も同じ部屋でやるそうです。その比率は山廃:速醸は60:40くらいだそうです。この蔵では酒母は時間をかけてしっかり作るそうで、これがこの蔵のお酒の味を決めている大きなところかもしれませんね。 

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<仕込み室> 

ここが仕込みタンクですが、全て解放タンクです。奥に密閉タンクが見えますが、それは貯蔵タンクで、貯蔵タンクも同じ場所にあるそうです。仕込みタンクは1トン仕込みが多いそうです。 

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<醪用ポンプ> 

これは醪を搾り機の送るための専用ポンプでピストン型の古いものですが、醪中の澱の部分も送ることのできる優れものだそうです。 

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<木槽> 

この蔵の特徴になる木製の槽搾り機です。木製の槽はなかなかお目にかかれないですが、やはり独特の趣があります。木でできている部分は柿渋を塗ってあるそうですが、毎年塗りなおしているそうです。そうすることでこの雰囲気が出てくるのでしょう。 

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この箱の中にお酒を入れた布袋を何段にも重ねていき、上からピストンで荷重をかけて搾ります。搾りには3日間かかりますが、柔らかい酒質になるので、変えるつもりはないそうです。でも人手がかかるのでないかとお聞きしたら、皆でやるしかないとのことでした。

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以上で蔵の説明は終わります。ここでどんなお酒を造っているのでしょうか。非常に特徴のあるお酒ばかりでしたので、紹介しましょう。 

試飲のためにこの蔵のお母さまがおつまみを作ってくれました。 

生湯葉の辛し和え 

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牛すじとコンニャク

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<試飲したお酒> 

Dsc_0836_3

右のお酒から紹介しますと、下記のようになります。 

1.山廃純米吟醸 生原酒 27BY 

 このお酒も自社田の五百万石50%精米の山廃純米吟醸酒で、1年間熟成したいさせたものです。なぜか熟成香はせず、吟醸香もなくその代わり不思議な香りがしました。よく嗅いでみると沢庵臭なのですが、嫌な感じはしません。山廃なので蔵付き酵母がメインですが、最後の段階で福井県が開発した福井うらら酵母を添加したそうです。 

2.山廃純米  五百万石 低アルコール  

このお酒も自社田で五百万石で作った山廃の純米酒ですが、完全に蔵付き酵母だけで作ったお酒で、生原酒にもかかわらず、アルコール度数が12-13度しかなく、日本酒度はー30、酸度4.0という驚くべきお酒でした。一言でいうと甘酸っぱいお酒お酒ですが、バランスが良く、とても飲みやすいお酒になっていました。 

3.特別純米 無濾過生原酒 28BY 

 このお酒はこの蔵のスタンダードのお酒で、今年のお酒ですが少し色がついていて、しっかりした味わいで、適度な酸味が後味を切ってくれるお酒でした。表示はないけど酸度は1.7くらいあるそうです。お米は福井県の産のはなえちぜん60%精米と思います。 

4.特別純米 山田錦85 無濾過生原酒 27BY 

   85%精米の自社田の山田錦を使った純米酒で、協会7号の泡あり酵母を使ってどしっとした味わいのお酒で、1升3000円を割ったお酒を狙ったものだそうです。タンクで1年熟成させたアルコール度数が18%もある生原酒です。香りはちょっと軽い熟成香と穀物ぽい香を感じるけど、口に含むとこの香りを感じなくなり、適度な酸味(たぶん1.7くらい)がすっきり切ってくれるお酒でした。 

5.純米大吟醸 無濾過生原酒 27BY 

 40%精米の自社田の山田錦を使った純米大吟醸です。酵母は金沢の14号酵母を使っていますが、奇麗ではあるけど酸度は2.8もある甘酸っぱいお酒でした。このお酒も1年常温熟成させています。酒母はしっかり時間を掛けて、発酵が止まった後のからし時間をしっかりとることが酸を出す大きな原因となっているようです。速醸でも25日にもなることがあるそうです。常温生熟成でも熟成香がしないのは酸が2.8もあるからだと思います。日本酒は奥が深いですね 

6.純米吟醸 酒粕再発酵酒 

 山廃の酒粕を再発酵させたお酒で、梅酒のような味わいで、アルコール度数は17度のお酒でした。 

以上で飲んだお酒の説明は終わりますが、この蔵のお酒の特徴は酸味にあると思います。基本的には食中酒を狙っているので、旨口にしていますが、酸のおかげでそれを感じさせません。しかもこの酸のお陰か、生で熟成しても生塾にならないお酒になるのはこの蔵独特のものだと思います。日本酒の幅は広いけれど、その中で舞美人は酸味と旨みのある個性豊かなオンリーワンのお酒を造っている蔵だとおもいます 。これは素晴らしいことだと思いますが、毎年作ってみないと味が決まらないのはちょっと心配ですね。

舞美人は生産量が少ないので、限られた酒店でしか扱っていませんが、購入したい方はおこの蔵の通販をつかうのが良いと思います。耳寄りなニュースをお知らせしておきます。今年の新宿の伊勢丹で5月17日から23日に試飲販売できるようです。 ぜひ行ってみてください。

最後に社長がこれからやりたいことは何ですかとお聞きしたら、麹室を改修したいのと木桶でお酒を造ってみたいそうです。ぜひ、木桶をは似合ってるとおみますので、やってもらいたい気がします。このように小さくても個性豊かな蔵は応援していきたいですね

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