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2011年8月15日 (月)

新政の酒の秘密知っていますか 

先日僕の友人で日本酒ブロガーのtotoさんが新政の佐藤祐輔さんをお呼びして、横浜のオリンピアで新政とギリシャ料理を楽しむ会を開催しましたので、参加してきました。知ってる方も多いと思いますが、totoさんを紹介します。気が優しい良い方ですよ。

Img_3141

友人と二人でこの会を企画されたとのことですが、個人でこんな企画をするのは大変なことです。初めてのトライアルだそうですが、随分経験がありそうな落ち着きがありますね

参加された方は15人位で、知っている人はほとんどんないかと思いましたら、日本酒カレンダーさん夫妻や入江お嬢さんがいて、どうしてなの?という雰囲気ですが、お酒の好きな人はつながっているのですね。

totoさんがひそかに自分の冷蔵庫にためていたお酒と秋田の地酒屋から取り寄せた13種類の酒がずらりと並びました。

Img_3167_2 

いわゆる市場に出回っているようなものはほとんどありません。よくぞ集めたとという感じでした。祐輔専務も蔵にもない酒ばかりで、久しぶりの出合いなので興奮しますよと飲んで感激していました。

お料理はギリシャ料理で、名前も覚えていないので、僕はお酒中心でご紹介します。お料理についてはtotoさんのブログに出ていますので、これを参考にしてください。

http://totosake.way-nifty.com/blog/2011/08/post-e9e0.html

Img_3143

この方が佐藤祐輔さんです。随分若く見えるでしょう。確か現在35歳だと思います。祐輔さんは蔵元の御曹司で、東大で英文学を学んでその後もその方面の仕事をしていたのですが、偶然、静岡名酒「磯自慢」を知って衝撃を受け、4年前に蔵にもどることを決心したそうです。すぐに広島の酒類総合研究所で一年半みっちり酒造りを学び、それからは一気に蔵の改革を次々に行い、現在に至っています

今まで準大手の蔵としてきた新政酒造を劇的にその醸造方針を買えたのです。具体的には以下のようなことが言えると思います。

・ 冬季の一括製造を廃止して、暖かい時期でも製造できる設備改善をした。

・ 全国から蔵人を集めて、若手中心の社員醸造とした。

・ 酵母を6号酵母に統一した。

・ 平成22年度から原料米を秋田県産の米と酒造好適米に限った。

そのほかにも色々な改革を行っています。祐輔さんは東大出身だけに理論的思考がユニークで、色々なことにチャレンジをしていますが、それを実行するために、蔵の中でお互いに競い合う(バトル)環境を作ったことは、とてもユニークだと思います。たとえば、本人も蔵人として酒造りをするのですが、そのほかに杜氏や副杜氏にも異なる造りを行ってもらい、その中で一番良いものを出品酒をすることを2年前から実施しています。このプロセスの中で新しい酒造りを研究しているのでしょうね。その代表的なものが、今回飲んだお酒でした。今回試飲した酒から祐輔さんが狙っている酒造りを考えてみましょう。

1.乾杯酒 アクロス・ザ・ユニバース

Img_3144今年も出品酒用として杜氏、副杜氏、自分の3人が別々に純米大吟醸を作ったのですが、残念ながら春の新酒鑑評会には入賞できませんでした。この3つのもろみを全部混ぜてから瓶内2次発酵させたスパークリングのにごり酒がこの酒です。

入賞もしなかったので、頭にきてこんなことをしたわけではないと思いますよ。やはりブレンドすることによる変化を楽しみかったのではないでしょうか。

発泡酒にしてはすっと口に入っていく感じで、ピチピチ感が少なく、まるでのどに引っかからず、にごりの感じの薄い、ちょっとシャープなお酒でした。冷やして夏に飲むには最高ではないでしょうか。

次の4種類のお酒は去年のバトル酒で、色々な賞をとった酒もあるのでご紹介します

2.見えざるピンクのユニコーン 21BY

Img_3148_2秋田酒こまち100%で造った純米大吟醸で、精米度は40%の酒です。この酒は祐輔さん自身が仕込んだ酒で、6号酵母としては香りの出るものを使ったそうです。出品酒のバトルを始めた最初の年の酒でしたが、この酒が春の新酒鑑評会で金賞をとったのです。皆さんから純米大吟醸で良く取れたとおほめをいただいたそうです。

この酒自身は出品酒とロットは同じですが、出品酒が袋搾りに対して、薮田で搾った酒だそうです。飲んだ印象はとても柔らかく、上品で口に含むと味が上あごに広がって、きれいに消えていくお酒でした。秋田酒こまちは造りによっては味が薄くなる恐れがあるけど、味乗りが早いので、旨く作れば春に味が乗ったものができるようです

見えざるピンクという言い方は不思議な言い方ですね。しかもユニコーンとは一本の角を持った幻の馬のことなので、この世にありえない希な馬ということをイメージしていて、純米大吟醸で金賞をとったことを比喩しているようです。このセンスは英文学にたけた祐輔の技といえますね。

3.梨花(りんか) 21BY

Img_3151この酒は杜氏の鈴木隆が仕込んだ酒で、麹米が山田錦35%精米、掛米が雄町40%精米の純米大吟醸です。雄町は味がのるのに時間がかかるお米ですが、味乗りのピークを超えるとだれてくるので、扱いが難しいけど、麹米を山田錦、掛米を雄町にすれば、最高のお酒ができるはずと狙ったものだそうです

やはり春の新酒鑑評会では金賞が取れる出来にはならなかったけど、秋には秋田と東北の鑑評会で金賞をとったのですから狙い通りといえますね。

優しい味の中に弱い酸味があるので、全体的にはシャープな感じがしたけど、奥が深いお酒でした。1年たっても全然だれた感じはせず、もっと良くなる気がしました。

梨花の名前は祐輔さんが付けた名前ではなく、杜氏の娘さんの名前だそうです。でもラベルのデザインは祐輔さんですね

4.オクトパス・ガーデン 21BY

Img_3154 この酒は副杜氏の古関弘さんが仕込んだ純米大吟醸で、麹米が山田錦35%精米、掛け米が秋田酒こまち40%精米を使っています。

古関さんは富山県の三笑楽酒造に8年おられて、その後秋田県の福の友に2年いた後、新政に来られた方で、能登流バリバリの人だそうです

飲んだ感じは香りはあまりたたなく、口に含むとおくに味が広がりあとで辛みを感じるバランスでした。後味がきれいに余韻として残るように思えましたが、品があるお酒です

オクトバスとは蛸のことですが、なんでこんな名前を付けたのかと聞いたら、この造りをサポートした津田さんは山口県の永山本家の貴さんのところにいた人で、スキンヘッドが特徴だったので、この名前を付けたそうです。全くの遊び心ですね。

5.ネフェルティティ 21BY

Img_3156 このお酒は蔵人の森川さんが仕込んだ純米大吟醸で、お米は麹米が山田錦35%精米、掛け米が美郷錦40%精米を使っています。

森川さんは秋田県にあった森川酒造(ブランド名が英雄)の蔵元で、今新政に修業に来ている方で、今年はすでに別の蔵に移っているそうです。

美郷錦は山田錦と美山錦を交配して作った秋田県の酒造好適米ですが、値段は高いけど、うまく味を引き出しにくい難しいお米ですが、敢えてチャレンジしたお酒です。

今回のお酒の中では一番厚みを感じたけど柔らかい酸も感じたので、一番お料理に合わせやすいお酒のように思えました。このお酒はできたてのときは麹の香りが強く出たので、古代エジプトの王女のネフェルティティの名前を付けたのだそうです。この辺も祐輔さんらしいネーミングですね

これで1年前の4つのバトル酒を紹介しましたが、どれも狙いを持っていて、米の味をいかにして引き出すかを工夫しながらやっていますが、いずれも6号酵母を使っているので、どれも共通の味のバランスを感じました。でもこの違いを追及することが祐輔さんの狙いなのでしょう

ラベルの秘密をご紹介します。誰が造るかでラベルの紙の色を変えているそうでが、たとえば祐輔さんはピンク、杜氏は白です。今回写真の出来が悪く良くわからないと思います。さらにラベル中央の帯の色は何を示しているのでしょうか。まだ知りません。

次に「やまユ」シリーズを紹介します

祐輔さんは色々酒造りの条件を変えて試験をしていますが、その中で個性的であって気にいったお酒ができた時だけ「やまユ」のブランドを付けて蔵の別誂え品として販売しています。生産量が少ないので、一部の地酒屋でしか扱われていません。この名前は蔵元の当主が襲名する「佐藤卯兵衛」からくる屋号の「山ウ」に対して、自分の名前の祐輔のユを付けたものです。それだけに祐輔さんの思いが入っているお酒です。

6.桃・やまユ

Img_3159 このお酒は秋田県産の改良信交を麹米が50%精米、掛け米が55%精米の純米吟醸です。全量改良信交ですが、麹米を50%まで磨いて、しかも酒母の造りを昔ながらの方法をとると同時にその量も多く使用するという変わった造り方をしている酒だそうです。

改良信交は信交190号をさらに選抜して改良した秋田県の好適酒造米ですが、その後に出た美山錦の方が生育しやすい関係から最近はあまり使われなくなっています。美山錦より丸みのある味の出しやすいお米でなので、新政ではこれを契約栽培して量を増やしているそうです

香りがあって、口に含むと甘さが広がってくるけど後味に酸が支えてくれるので、余韻がきれいです。この酒は僕の好みだな…

写真では光の加減でラベルがピンクに写っていませんが、本当はピンクなのです。それからこの酒は生ですが火入れバージョンが秋にひやおろしが出るそうです。楽しみにしています。山ちゃん取っておいて・・・・

7.青・やまユ(生酒) 8.青・やまユ(番外品)

Img_3160 このお酒は秋田県で今まで一番使われていた美山錦を使ったお酒で、麹米50%精米、掛け米55%精米の全量美山錦の純米吟醸で、7番が生酒で、8番が火入れです。

美山錦の酒はどうしても硬くてシャープになりやすいのですが、それが出ないようにすると甘いけど重たい感じになってしまうそうです。ですから敢えてシャープにならないように工夫したそうです。

出来上がった時は7番は酸味がちょっと強めで気に入ったので、祐輔さんとしては7番を正式な青・やまユとしたので、8番は特殊なとこにしか出さなくて、最後に残った120本を後で試飲したらすごく良くなっていたので、番外品として持ってきたそうです。

このお酒のラベルの色はもっと青いのですが、紺色のように写ってしまっています。すみません・・・・

次にご紹介するのは秘蔵酒シリーズです。

9.茜孔雀(あかねくじゃく)純米仕込み貴醸酒(写真を撮りそこなったのでインターネットよりコピーさせていただきました)

02cd8a18_2この酒は美山錦60%精米の純米仕込みの貴醸酒です。貴醸酒とは酒を造る時に仕込み水の代わりに醸造酒を使用して造ったお酒です。貴醸酒は昔から神に奉納するお酒として造られた手法で、一度造った 貴醸酒を再度酒造りの醸造酒として使えば、何回も重ねた貴醸酒ができますが、日本では8回も重ねた貴醸酒があるそうです

新政では4年前から貴醸酒を作っていますが、今では1回重ねの茜孔雀と2回重ねの紫八咫(むらさきやた)があるそうです。8回もやろうかなと笑っていました。

茜孔雀は陽乃鳥(ひのとり)と呼びたかったのですが、商標のために呼べなかったそうで、この名前がつきました。日本酒度-17度ととても甘いのですが、酸度が2.5もあるので、それほど甘く感じなくて、品の良い貴醸酒といえます。

10.亜麻猫(乳酸無添加純米酒) 11.亜麻猫(乳酸無添加純米酒2)

Img_3165_2 この酒は変わった作りの酒です。通常の日本酒は酒母を作る時に乳酸を入れて雑菌が出るのを防いで、酒造りをしていますが、乳酸を入れない方法もあります。最も有名なのが山廃造りで、酒母を作る時に自然に乳酸菌を増やす方法がありますが、造りに時間がかかるだけでなく、技術的にも難しいという欠点があります。

焼酎では麹を作る時に日本酒の黄麹の代わりに白麹を使いますが、そうすると麹の中に、大量のクエン酸ができるので、酒母に乳酸を入れなくても雑菌が繁殖しないことを利用した酒造りです。

10番のお酒は酒母に白麹の秋田酒こまちを使い、掛け米に黄麹の吟の精を使ったもので、11番のお酒は全量秋田酒こまちを使った白麹と黄麹のお酒です。

10番のお酒の方が甘さが強く、11番の方がすこしドライな感じがしますが、基本的には甘すっぱいお酒ですが、非常の面白いお酒だと思います

12.ECO純米85

秋田酒こまち85%精米の純米酒で、この会では燗酒用に出されたお酒だし、写真もないのでコメントは省略します。

13.NEXT5 PASSION 2011

Next5_passion20112このお酒は会の最後に出されたので、ちゃんと聞きとれなかった点もあり、詳しくはお話しできないのですが、一応説明しておきます。

NEXT5は秋田の5つの蔵がお互いに持っている技術を出し合って、一つのお酒を作ろうという試みで、去年の秋は新政の蔵の中で行われたのですが、今年は雪の美人の秋田醸造で行われました。

今年は酒母が新政、麹が春霞、蒸米が白瀑、水が一白水成、もろみが雪の美人で担当し、夏でも醸造可能な、全室空調可能な秋田醸造で6月から仕込みを始めて7月半ばに出荷するペースで行われました。

今年はバリバリの硬水の一白水成の仕込み水と、味の出しにくい美郷錦の組合わせで、どのくらいの味を出せるかを考えて造ったそうです。ですから美郷錦55%精米の純米吟醸ですが、新政の酒ではありません。今回はPASSIONと命名しましたが、去年はTHE BIGININGでしたよね。

味はあまり覚えてないのですが、最初に生酒らしい甘みを感じた後に後で適度な酸を感じて、全体的にはシャープな感じでした。

以上ですべての説明は終わりますが、祐輔さんの狙っているお酒の秘密がわかったでしょうか。僕自身全く自信はないけど、何か彼の狙っている方向はわかるよな気がしています。

後に少し生意気な注文なのですが、、しっかりした秋田の料理に合うような食中酒を祐輔さんらしい味にして造ってもらいたい気がします。どんなお酒になるかな…・

最後にこんな素晴らしい会を企画してくれたtotoさんに感謝して終わります。最後まで長文を読んでいただいてありがとうございました。

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コメント

13種類14本、実に10リットル以上飲んだそうですが何人だったのでしょうか?

Yokohamasogoさん いつもリターンが早いですね。
確か15人ですから一人4合ぐらいですが、3時間かけて飲んでいるので、意外に意識はしっかりしています。でも終わりの方になると感覚はだいぶぼけているので、酒のコメントはだいぶあやしいです。

ご紹介ありがとうございます。
 さすがpsapaさんの酒の説明、パーフェクトですね!
 ガッツリ食中・新政も楽しみですね♪

totoさん 大変お世話になりました。
酒に対するコメントは僕のアバウトな感じで、とても自信はありません。でも祐輔さんのハートは良くわかったので、それを伝えるようにしたつもりです。

東京の大学ではなく、東大、ですか。。すごいな。
実践された事は、中国の通信機器メーカーのファーウェイと全く同じですね。
これも面白い。
こんど、totoさん、紹介して下さい。
(早い話し、親爺も呼んで下さいませ。。よろしくお願いします。)

親爺さん
祐輔さん今では秋田の酒の革命児といわれてるみたいですよ。全国には他にも東大卒の蔵元はいるみたいですが、こんなに若い人はいないみたいです。
僕にはちょっと理論的すぎると思うけど、今までそんな方法で責めた人はいないのでしょうね。いずれ結論が出るでしょう。
今度totoさんが企画したらお誘いします。

当日はお世話になりました
斜め前でごいっよさせていただきました
新政の味を思い出しながら読ませて頂きました

またどこかでご一緒させてくださいませ

へーすけさん こちらこそお世話になりました。へーすけさんの名前を出さないですみませんでした。

またご一緒することがありましたら、よろしくお願いいたします。

こんにちは、先日帰り道までご一緒させていただきましたyagooです。
ココまで綿密に書かれいらっしゃるブログは初めてです。亮さんから涙が出るブログと聞きました。
正直、私は感覚で日本酒を頂いている部分が多いのですが、参考にさせていただきます。

yagooさん こんにちわ。僕は会の中でとったテープを聞きなおしてから記事を書くので、とても時間がかかるのです。
でも読んでいただいて参考にしていただければ幸いです。これからもこれを続けたいと思っていますので、よろしく。
検索を利用していただければもっと有効に使えると思います。

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