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2011年1月21日 (金)

三千櫻酒造の蔵訪問

小左衛門の蔵訪問の後、翌日の朝三千櫻酒造を訪問しました。三千櫻酒造は中津川市の田瀬にありますが、中津川駅から257号線を北の方にタクシーで40分ほど行ったかなり奥まったところにありました。でも町の中央を付知峡という渓谷をもつ付知川が流れており、周りはのどかな田園風景が広がる場所でした。その付知川にかかる橋を右に曲がってちょっと行くと蔵の煙突が見えました。

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これが蔵から見た周りの景色です。蔵のトイレからとったのであまりきれいなものが写っていませんね。タクシーの中から撮れば良かったのですが、運転手さんが道を間違えてバタバタしていたので、撮り忘れてしまいました。着いたところは普通の住宅といった感じで、奥から犬の鳴き声がします。煙突がなかったら蔵とは思えません。

蔵は住宅の裏にありました。この写真が蔵の入口です。中央の方が社長兼杜氏の山田耕司さんです。

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蔵の後ろは小山になっていて、そこから湧き出てる伏流水が小さな小川となって蔵の中を流れているそうで、その水を仕込み水として使っているそうです。ですからこの写真の左側の建物の中に貯蔵タンクがありますが、ここで水をためて、この水を炭素濾過して使うそうです。

この蔵の創立は明治時代で色々な商売をしていたようですが、造り酒屋としては山田耕司さんがが5代目の当主だそうです。外見からわかるとおり、とても小さな蔵で、生産石高で200石だそうです。ですから正式な従業員はひとりで社長と2人とパートの人ででやっているとのことでした。

ちょっと珍しい人を紹介します。

Img_2533_edited1_2この人は誰でしょう。右の男の人はフランス人。左の女の人は台湾の人です。見学に来ているわけではありません。冬の造りの時だけ、酒造りの体験実習に来ているのです。普通は1カ月くらいで、もちろん旅費交通費は自前ですが、蔵にいるときは食事まかないつきでいられるそうです。

毎年外国から誰かが実習に来ているそうです。このような素人の人を受け入れることは、なかなかできるものではありません。山田さんの度量の大きさを感じました。

しかも日本語はほとんど話せないので、英語か中国語でやるそうです。山田さんてどんな人なのでしょう。蔵にもこんな方がおられるのですね。

さっそく蔵の中をご案内いただきました。

最初に行ったのは甑です。和釜の蒸器です。

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この和釜は最大500kgのお米を蒸すことができるけど、湧き上がるのに1時間かかり、蒸すのにも1時間かかって、効率が悪いそうです。しかもコメの量が少なくても同じ時間がかかるのが欠点だそうです。

実際の蔵見学は造りの流れではなかったのですが、ここではあえて造りの順でご紹介します。次は麹室です。

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ここが麹室の入口です。入口は薄い木の扉で、中にはもう一つ扉はありますが、結構大雑把な作りです。きちっと密閉した室を造っている蔵が多いにもかかわらず、僕らをさっと入れてくれるぐらいですから、あまり雑菌などは気にしていないのかな。

次の写真が室の中です。湿気と温度で眼鏡が曇るだけでなくカメラのレンズまで曇ってしまいました。

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山田さんは服を脱いでシャツ一枚の姿です。乾温は32度で、湿温は25度でしたから、乾湿温度差は7度ありましたので、相対湿度は55%のはずですが、結構湿りを感じました

麹菌は日本酒では黄麹がよくつかわれるようですが、ここでは黒ばん大吟醸を使っているそうです。いわゆる黒麹とは違うのですかね。この麹を使うのは麹菌が繁殖し始めると温度が30度から38度以上まで上がってくるのですが、黒ばんはその温度変化が急なので、雑味のでやすい温度帯を短くできるということで、使っているそうです。

そうすると急に温度が上がるので、温度コントロールが難しいはずですが、ここでは写真で見るような楔形のスライダーを床の下に入れて、その厚みでコントロールするそうです。したがってこの蔵では麹の温度と顔色を見ながらの完全人間制御です。この麹造りと酒母造りでお酒は決まってしまうので、ここに一番神経を使っているとのことでした

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それからこの蔵は突き破精ではなく、総破精で行っているとのことでした。それは14号酵母との相性がいいからだそうです。色々な酵母を使いましたが、最後に残ったのが14号酵母だったそうです。14号酵母は独特の上品さと、雑味が出なくて秋あがりがいいのが気に入って、この蔵の酵母はすべて14号だそうです。これはまさに山田さんの味なのでしょう。

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この方が社長兼杜氏の山田さんです。細見ですがしっかりした体をしていますね。やっぱり杜氏は体力が勝負なので、体格は良くなくてはいけないのでしょう。山田さんはもともと、この蔵の杜氏に教育されて育ったそうですが、勝駒で初めて金賞を取った時の杜氏がこの蔵に来られて、6年おられたそうですが、その方が能登杜氏で大変厳しい方でしたので、その方に学んだ影響が大きいそうです。ですから僕の腕は能登杜氏の流儀かなとおっしゃっていました。

次は酒母室に行きましたが、酒母室に行く前に、床に朝だしの麹がからしているのを見つけました。この蔵では丸く筋を入れていますね。蔵によってはまっすぐ入れているところもあります。

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ここが酒母室です。真ん中に100KGほどのの酒母タンクが置いてありました。900kgの普通酒の酒母で、明日使用するものです。ここでは普通酒の酒母はすべて五百万石を使うそうです。飲んでみましたが凄いすっぱい状態でした。しっかり乳酸菌がいるのでしょうね。

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この蔵では普通酒以外は麹米と掛米は同じものを使うそうです。コメの味を統一したいからだそうです。

次に行ったのが仕込み蔵です。開放タンクがずらりと並んでします。この蔵で通常使っているお米は五百万石と愛山だけで、雄町は去年初めて使いましたが、今年は滋賀の渡船にチャレンジするそうです。山田錦は2年に1回しか造らないそうです。去年の雄町がよかったので、今年は渡船に期待しましょう。

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写真はとらなかったのですが、山口県のカネナカの中島屋酒道場の息子さんが仕込んだ270KG用の小さなタンクを見つけました。息子さんは現在東京農大の醸造学科の4年生で、最後の実習を三千櫻でやっているそうです。造りから販売まで全部自分でやるのが仕事ということで、やらせているそうです。山田さんが用賀のなかむらやで息子さんと会って、それなら俺のところに来いということで実現したらしいです。どんなお酒ができるのか、楽しみのような、心配のような感じですかね。

次の段階は搾りです。この蔵の絞りは、薮田と槽と袋搾りの3種類だそうで、この写真は暗くて良く見えないですが、完全手動の小型のキャスター付きの槽でした。こんな小さな槽を見たのは初めてです。

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袋搾りは1回に1000Lやるそうですが、搾れる量はお米によって違い、五百万石は280Lで、愛山だと220Lから230L、山田錦だと200Lぐらいしか取れないそうです。残った袋を槽で責めるそうです。責めたお酒は普通酒に廻すそうです

次は瓶燗火入れですが、ごく普通の簡単なものです。瓶の冷却はここから取り出した瓶に直接水をシャワー状に掛けて冷やすという単純な方法を取っていました。

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以上が蔵見学をした中身の紹介でした。

その後試飲させていただきましたが、最初にいただいたのはこの4本です。右から純米酒の普通酒で、麹米が五百万石60%、掛米が飯米70%のお酒で、右から二番目が五百万石60%の純米酒の袋絞りです。袋絞りは紫のラベルが貼ってあります。右から三番目が愛山60%精米の純米酒火入れの21BYです。愛山の場合当然掛米も愛山を使っています。一番左端が黒糖で造った梅酒です。

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試飲したところが、外気とほとんど同じ温度の場所だったので、冷たくて味がよくわからない感じがありましたが、僕の感想を言うと、五百万石の純米普通酒はふくらみが少なく、ちょっと辛みを感じるお酒でしたが、1升1950円なら十分の味だと思います。五百万石の袋搾りはふくらみがあるけど上品さもあるとてもうまいお酒でした。五百万石でこれだけの味を出せるのは、14号酵母と総破精の効果かもしれませんね。でも袋搾りはないそうです。価格は1升3200円くらいの価格だそうです。

愛山の純米酒は愛山らしい甘みを感じるバランスの良いお酒でした。この蔵のお酒は表のラベルだけでは価格はよくわかりません。純米酒と純米普通酒とが表のラベルではわからないからです。

愛山の後にR改というタイプの地酒の五百万石純米原酒が出てきましたが、写真がうまく取れていないので、載せませんが旨みのガツンとある地酒でちょっと辛口です。たぶんこだまたけやさんの好きなタイプのお酒ではないかとの評価でした。1升2300円です。

最後に出たのがこの蔵で寝かせているものしかない直汲み原酒の愛山です。品質としては上述の愛山と同じものらしいです。ラベルのないお酒でした。直汲みらしいシュワシュワ感があるけど、微炭酸の上にきれいな旨みが乗ってくるお酒で、皆で絶賛でした。数本なら蔵にあるということで、買ったお酒が下記の写真です。その場でラベルを張ってくれました。価格は720mlで1600円程度でしたが、Uさん覚えていますか

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もうj一つ驚いたのが、石鹸です。愛山と山田錦の大吟醸の酒粕を入れた石鹸で、作っているのが薬剤師さんで、その旦那が皮膚科の先生ですから、生分解率がとてもよい肌にやさしい石鹸です石鹸は1個1600円しますが、この種の石鹸は三千円近くするようですから、大変お安いとも言えます。

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最後に蔵の正面の事務所の前で記念撮影をしました。奥に蔵の煙突が見えますね。この後社長に中津川駅の近くの蕎麦屋まで車で送ってくれました。

ありがとうございました

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最後に三千櫻の印象を述べます。この蔵は山田さんの心が入ったこだわりのお酒造りをやっているところだと思いました。全体的にはしっかりした旨みがあるけど、きれいに出来上がったお米の特徴をうまく引き出している酒造りをしていると思います。山田さんはとても研究熱心で、指導者としての雰囲気を持った方ですので、山田さんが毎年チャレンジしている新しいお米の酒は注目しなければいけないですね。

今年愛山の袋絞りが出たら教えてください。直ぐ買いに行きたいと思います。

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コメント

今年も蔵めぐりからスタートで楽しそうですね。

そうですね。冬は蔵めぐりから始まるのが理想的ですね。今年もがんばります。

山田社長さん大変お世話になりました…『こだま』さんにお土産届いて居りますので…(たけさん)の連絡おまちくださいませ。

ありがとう御座いました。

岐阜の蔵元会…楽しみですconfident

大変ご無沙汰しております。酒呑親爺です。

親爺たちも、1月22日~23日に泊り込みで三千櫻酒造さんに行ってきました。
ブロガー8名+酒販店さん2名の、総勢10名の大人の遠足でした。

山田杜氏が、「この間、やはりお酒ブログで有名なきゅうちゃんがお見えになりました。」とおっしゃっていましたが、Qchanpapaさんでしたか!
その場では、九ちゃんとか、久ちゃんしか思いつかなくて、失礼しました。

子育てをするような姿勢での酒造りが印象的でした。
いま、この辺の酒ブログでは、三千櫻さんのネタが沢山です。(笑

それにしても、ぜひ、お会いしたかったです。
なにか機会がございましたら、ぜひ、よろしくお願い致します。

酒呑親父さんも三千櫻に行ったのですか。

先日年三のほろ酔いブログでまとまって三千櫻に行ったことは知っていましたが、詳しい報告がなかったので、酒呑親父さんも行かれたとは知りませんでした。

あなたのブログができるのが楽しみです。三千櫻はとても照明の暗い蔵でしたので、写真を取るのが難しかったです。

でも三千櫻は今後注目すべき蔵ですね。今年中にこだまたけやで扱うと聞いていますので、楽しみにいています。

"お邪魔します。いつも楽しませてもらってます。これからも更新楽しみにしてますね!
それにしても、最近めっきり寒くなりましたね。お互いカゼには気をつけましょうね!
"

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